メモリーパレスとは?
リファラル採用は、社員の紹介による採用手法のため、社員が協力してくれなければ成果が出ません。
「誰か紹介できる人いない?」と人事から声をかけたり、メールを送ったりするだけだと、すぐに紹介してくれる社員は一握り、というのが現状です。
ある企業様では、人事が社員の協力依頼をしたところ「協力したいけど、紹介できる人がいない・・・」という声があがったとか。
本当に紹介できる人がいないんでしょうか?
誰しも、初めはパッと思いつく人がいないものです。
リファラル採用の文化を作るためには、人事だけが推進していくのではなく、社員全員が紹介する意識を高めることが必要になります。
そこで当社では、複数名でグループになって「メモリーパレス」を実施することをお勧めしています。
メモリーパレスの実践例
先日からRefcomeの利用を開始した、ある企業様でのメモリーパレス実施例を提示します。
メモリーパレスを実施するタイミングは、全社向けのリファラル採用導入説明会です。ここでは、リファラル採用を推進するプロジェクトオーナーと、採用に携わる現場のリーダークラスのメンバーにご参加いただきました。
リファラル採用導入説明会からの流れでメモリーパレスを実施するには、以下のような流れで行っていきます。
- 組織トップ(役員や社長クラス)から、全社の社員向け説明会でリファラル採用発足の発信を明示し、その際にRefcomeを使った紹介協力依頼をします。
- 4~5人にグループになってもらいます。
- 手元にご自身のスマートフォンを準備してもらい、まずはRefcomeでスカウト・応募体験を行います。
- メモリーパレス簡易版を実施します。
- その場で紹介を行なってもらうのがベストですが、それが難しい場合は、後日人事から紹介の可否や進捗をリマインドします。
メモリーパレス簡易版の実施方法
まず、メモリーパレスのワークシートを配布します。そのシートには、
- 前職の人
- 社会人になってから知り合った人
- プライベートでの知り合い
を書く欄を用意しておきます。
次に、社員が普段使っているスマートフォンをご覧になっていただき、LINE・FaceBook等のSNSでご自身のつながりを眺めてもらいます。ここでは時間をかけてじっくり見てもらうといいでしょう。
忘れかけていた人脈を思い出したら、「前職の人」「社会人になって知り合った人」「プライベートの知り合い」という順序で、ワークシートに各3名以上ずつ名前を書き出してもらいます。
さらに、書き出した知人の名前を「一緒に働きたい」×「声をかけやすい」という二軸でプロットします。
そのプロットした表を見ながら、「今、声をかけたい人」を3名選んで書き出し、実際にRefcomeからスカウト(紹介メッセージ)を送ってみてもらいます。その場でスカウトができない人は、スカウトを送りたい候補として持ち帰ってもらい、後日人事から進捗状況を尋ねたり、アクションを具体的に促してみましょう。
メモリーパレスを実施した企業様の声
実施した企業様の社員の方からは、専門学校時代の友人を見つけて
「あー、この人、今何やってるんだろう?」
「近くに住んでるかもしれない」
「意外と声をかけられそうな友達がいた!」
という声があがっていました。
また、グループで実施していただいたので、新卒入社の方には先輩から「前職っていってもないから大学時代とかアルバイトの同級生や後輩とか、知り合いはいない?」というフォローをしてくださっていました。
定期的なメモリーパレスの実施
上記企業様では、社員の人数が多かったため、30人程度の簡易版で実施しましたが、1回の開催で終わらせると、その場限りとなってしまいます。
その後、個別に集まる機会を設定し、スカウトをするためにハードルとなっていることを人事と一緒に解消していくことで、継続的なスカウトを促進することができるようになります。
おわりに
メモリーパレス実施の価値は、スカウトを増やすことだけでありません。
人事が、社員がスカウトを送ろうとする姿を実際に観察することで、「社員の認知・関心度合い」や「スカウトにあたっての課題」を知ることができるという点で、実施する価値のあるものになるのではないでしょうか。