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2018受賞企業インタビューdely株式会社

リファラル入社率40%!部署横断の採用施策「伍」で全社をあげて優秀な仲間探しに注力

2019.2.26#中途採用

当インタビューは、「社員にとって紹介したい会社作り」「本質的な採用における取り組み」を積極的に行う企業様を表彰対象とした「Referral Recruiting AWARD 2018」の受賞企業様への取り組みをお聞きするシリーズです。

世界No.1のレシピ動画サービス「kurashiru」を開発・運用するdely株式会社。今回のインタビューでは、事業の拡大スピードに採用が追いつかなくなり、従来の採用手法を捨ててリファラル採用に注力した背景などを、コーポレート部 人事・採用マネージャーの新田様に伺いました。

dely株式会社 コーポレート部 人事・採用マネージャー 新田様

ビジネスの急成長とともに強化されていったリファラル採用

  • 新田さんが入社された時は、社員数20名ほどとお伺いしましたが、どのように採用をスタートさせていったのですか?
  • 入社当時は人事専任が一人もいなくて、役員の柴田がいろいろな部門を兼任しつつ人事も見ているという状況でした。入社してすぐに彼から人事をまるっと任されるという感じで始まりましたね。人事は僕のキャリアでも初めてのことだったので、最初は何から取り掛かればいいのか全く分かりませんでした。当時のミッションは採用と組織開発の全般を見てほしいと言われ、分からないながらも本を読んでインプットしたり、他社の人事に話を聞いて人事業務や採用活動のことを学習しながら、媒体を使ってみたりタレントプールをつくったり、エージェントに協力してもらって、採用を強化していきました。

  • 会社が急成長する中での採用は大変だったのでは?
  • そうですね、入社してすぐCMもはじまってkurashiruの知名度が爆発的に伸びていきました。知名度と比例して応募者も増え、面接を月曜日から土曜日まで1日6~7件いれても捌ききれないという状況が続きました。また、事業成長にとにかく人手が足りず、オープンしていく募集ポジションもどんどん増えていきました。そんな状況のなかで、この先も一人ですべての採用をしきるのは現実的ではないと考えて、社員紹介、つまりリファラル採用を強化する方針に踏み切りました。

    ちなみに、最初は採用アナリティクス的なものをスプレッドシートで作って、流入元や承諾率などを分析していましたが、忙しすぎて分析にかける時間がなくなってしまい、採用メンバーが増えるか、ATSを導入できるまで分析をするのはやめようと決めた苦い思い出があります。

  • リファラル、wantedly、エージェントなど、いくつかの採用方法があったと思いますが、その中でリファラルに注力するようになったのはなぜですか?
  • 効率よく、必要な方に出会えると思ったからですね。採用活動を続けていく中で、僕らの会社の強みが「口説き力」にあるのではと考えるようになりました。特に経営陣の候補者を魅了する力や、クロージング力には自信がありました。誰か良い人がいたら代表の堀江や役員の大竹、柴田に会っていただけさえすれば興味を持ってもらえる自信があったんです。それには一番最短でアプローチする方法を考えたら、リファラルで社員から信頼のおける方を紹介してもらって、経営陣からビジョンを熱く語ってもらうのが一番よいと考えました。

dely人とは?バリューが決まって加速したリファラル採用

  • どういったきっかけでバリューが設定されたのですか?
  • 入社した段階から、経営陣を中心にバリューをつくろうという話が盛んに行われていました。背景としてはサービスが急成長していき、様々なバックグランドを持った、いろんな経験を積んだ方が入社を控えていて、delyらしさとはどんなものなのか、共通の価値観を定義しておかないと組織がバラバラになりかねないという問題意識があったそうです。
    また、個人的にもこれから組織規模がどんどん拡大していった時に共通の判断軸を持たなければ自走できる組織にはならず、スピードが落ちるだろうと思っていたので、バリューは早々に必要だと感じていました。

  • どういうプロセスでバリューを作り上げていったのですか?
  • 全体会議で「delyらしさとは何か?」「delyらしい行動とは?」というワークを全社員で二週に分けて行い、それをチームごとにディスカッションして、そこから吸い上げたものを要素化し、最終的には経営陣で決定しました。そこでビジョン「BE THE SUN」と3つのバリュー「Light」「Ambitious」「Big」ができあがりました。

    ビジョンもバリューも作っただけでは、ただのお題目になってしまいます。それだとまったく意味がなく、浸透させなければいけません。だから、伝え方もこだわろうということで、発表場所も会社ではなくオシャレなイベントスペースを借り切って、皆で盛り上がるようなワークを入れたり、動画の会社らしくムービーをつくって、バリューの発表を行いました。
    また発表後の運用が肝なので、表彰のタイトルにしたり、会議室名にしたり、人事評価にも組み込むようにもしています。

  • バリューが設定され採用に生かされましたか?
  • 僕らはカルチャーフィットを重要視していて、採用の時は①カルチャー⇒②キャリア⇒③スキルの順番で見ています。ただでさえ忙しいベンチャーですので、人に関するストレスは極力排除すべきだと考えていて、根本的な価値観が近いメンバーで構成された組織であれば事業を推進されること以外の余計なコミュニケーションは減るし、組織の意思決定もスピーディーになります。

    カルチャーへのフィットは言うなれば組織内の「暗黙の了解」から始まり、最初は「この人は合いそうだな」と感覚的な判断も外れないことも実際多いですが、人数が増えていくに伴って、きちんと言語化して可視化しないと、組織へのフィットをはかる尺度がそもそも社内に無い、ということになります。たくさん面接をこなしている経営陣や採用担当だと阿吽の呼吸で判断できてしまうのですが、新しく入ったばかりのメンバーは言語化されていないとキャッチアップしづらい部分だったと思うんです。そこでカルチャーの部分がバリューとして言語化されたことで、こういう人だったらdelyに合いそうだから紹介しようという感じでリファラル採用がより加速されたと思います。

トップから社員まで驚異の紹介社員率

  • もともとトップは採用に関して協力的だったんですか?
  • そうですね、代表の堀江を含め経営陣は採用活動にとても協力的です。場所や時間とか一切関係なく、良い人であればどこまでも会いに行くし、早朝だろうが夜遅くだろうがいつでも会うというスタンスでした。実際、いまもdelyで活躍しているエンジニアリングマネージャーは堀江が池袋のカフェまで出向いて必死に口説き、その熱意に惹かれて入社を決めてもらいました。

    またトップ自ら定期的に採用の重要性についてSlackに投稿したり、全体会議でメッセージしたり、SNSでも頻繁に発信しています。トップが日常的にそういうメッセージを発信していてくれるので、人事としてはすごくありがたいです。そして、実際にメンバーもかなり採用にコミットしてくれていて、入社する正社員の40%以上が社員紹介経由での入社です。

  • もともと経営陣に口説き力があって、良い人がいたら採用まで繋いでくれそうだったり、カルチャーとしてみんなでやろうという状態がそろっている会社ってなかなかないですよね。
  • そうですね。経営陣がフレキシブルに面接に対応してくれ、また採用を活性化させるようなメッセージを発信してくれるような環境で、かつ採用に協力的なメンバーばかりなので、僕はすごく運が良かったと思います。採用の重要さを彼らが体現してくれているのはありがたいことです。加えてサービスも伸びたので、かなり採用担当としては下駄を履かせてもらっていますね。本来であればもっと苦労していたと思います。

    2年ほどdelyで採用に関わっていますが、素晴らしいメンバーが入ると、サービスも組織も一気に前進します。採用は本当に事業を伸ばす重要変数だなと何度となく思わされました。それだけ採用活動は全社をあげて取り組む価値があると思います。

  • 社員に協力してもらうためにインセンティブや工夫されていることがあれば教えてください。
  • 元々インセンティブは設けずとも、採用に対してはとても協力的な社風でした。ただ、要員計画がストレッチだったことや、これまでの社員の40%がリファラル入社だったので、そこを更に本気でやってみようという理由から「伍」という制度を取り入れました。「伍」はキングダム(漫画)の五人を一組とする運命共同体から由来しています(笑)

    伍の概要ですが、全メンバーから部署をシャッフルして5~7人のチームを組み、採用活動に取り組んでもらう、というものです。採用に繋がった場合、伍に1人当たり1万円分のお食事代を会社から支給して、伍のみんなで美味しいものを食べにいくことができます。各伍から「伍長」を選んで、メンバーの活動の報告を人事にあげてもらったり、緊急度の高いポジションをメンバーに伝達してもらったり協力してもらっています。

  • 実際、社員は協力してくれますか?
  • 2018年11月から3ヶ月間運用してみた結果、全体で700名以上の社外の方にリーチして、人事にも50名以上繋いでいただき、選考に進む方も続々と出て、現時点で3名の内定を出しました。結果だけみてもこの施策に取り組んで良かったと思っています。また、全社的な採用気運もより高まったと思いますね。

  • 他社さんの紹介社員率は高いところで30%ぐらいです。
  • だとしたら、僕らの会社は相当高いですね。採用に積極的に協力してくれるメンバーが社内に多くいた方が、実際成果もあがるし、効率的だと思います。そして属人的に取り組むだけでなく、仕組みとして残していければ、チームにとってより良い形ですよね。

組織へのフォローアップが今後の課題

  • タレントプールはどのように運用しているのですか?
  • タレントプールは定期的にチェックしていて、プールに入っている方には一度該当部署のリーダーか人事からお会いさせていただけないか打診します。

    すぐに選考に進まなかった場合でもアプローチは続けるようにしていて、数ヶ月に1度ぐらいの頻度でカジュアルにメッセージをさせていただきます。実際、長期のアプローチが実って入社された方もいますよ。

  • 現在の課題に思うことはありますか?
  • 「伍」を取り入れたことで採用気運が高まった組織に対して、次のブーストを提供することがいまの課題です。「効果的に採用を行うためのアクション方法」や「欲しい人を魅了するための武器」を供給する、といったことですね。メンバーに非常に厚く協力してもらったおかげで素晴らしい方にお会いさせていただく機会は増えたのですが、一方で採用に協力したくても、欲しい人材に出会う方法が分からなかったり、自社を魅力的にプレゼンする方法を教えてほしいという声がメンバーからあがるようになったので、このあたりの整備にチャレンジしていきたいです。この3ヶ月はまだまだ採用チームから全社へのフォローアップが不足していたと思います。

    あとは、組織規模が増加したことにより、面接に関わるメンバーも以前より増加したため「選考フローのステップ」や「面接のときにどこを見るのか?」に対して明確な仕組み化が要求されてきました。結構驚かれるのですが、ようやくATSの導入が決まったこともあり、面接の仕組みづくりとそのブラッシュアップを推進していきたいですね。

  • 採用に関するところも経営陣から全社に発信しているかどうかで人事側がリファラルを推進しやすいかどうか、その企業文化として決まるなと思いました。すごく真似したいなと個人的に勉強させていただきました。本日はお忙しい中貴重なお話をありがとうございました。