はじめに

当社はリファラル採用を推進している会社です。

当然ながらリファラル採用は良い採用手法であると確信していますし、より多くの企業様にリファラル採用をより行っていただけるようになってほしいと考えています。

最近はありがたいことにリファラル採用のメリット・良い点にスポットを当てた記事も増えており、実際にリファラル採用への取り組みを進める企業様も増えてきました。

一方で、
「これまでリファラル採用なんてしたことがないから不安だ」
「実はリファラル採用はやろうとしたことがあるけどうまくいかなかった」
という声もあるのも事実です。

リファラル採用を推進する会社だからこそ、リファラル採用にチャレンジすることによって発生し得る問題点に焦点を当て、リファラル採用がどのようなものであるか、より実態に近い形でご理解いただくことができれば幸いです。

リファラル採用とは?

この記事を読みに来てくださる方は、すでにリファラル採用に興味を持たれて、ご自身でも調べられていると思うので釈迦に説法かもしれませんが、前提条件でもあるので簡単にまとめさせていただきます。

そもそも、現在の日本のスタンダードな採用手法としては、媒体に採用広告を出して応募者を募ったり、エージェントに候補者を連れて来てもらうことが挙げられます。

これは、人事部の採用担当者だけが採用の責任を負って業務を行い、外部に採用業務の一部分をアウトソーシングする構図です。

一方で、リファラル採用は社員に協力を依頼して候補者を連れて来てもらう採用手法です。

採用業務を内製化することになりますので、そこが従来の採用手法との一番大きな違いになります。

ポイントは、本職として動いているエージェントとは違い、通常は採用業務以外をしている社員の方の協力が不可避である点です。

そのために心配事が発生している、というケースは少なくないでしょう。

リファラル採用につきまして、より詳しく理解されたい場合はこちらの記事をご参照ください。

リファラル採用の目的は?

ではなぜ、わざわざ慣れていないリファラル採用という手法に注目が集まっているのでしょうか。

こちらもご存知の方が多いとは思いますが、簡単にまとめさせていただきます。

リファラル採用のメリットはいくつかありますが、ここでは2点だけ取り上げます。

1、ソフトスキルのマッチした人材に会いやすい

ハードスキルは履歴書や職務経歴書に必ず書かれているので、採用したいポジションの理解があれば、候補者が必要なスキルを持っているかどうかの判断は簡単に行えます。弁護士や公認会計士といった資格を持っていれば、何ができる人かというのはイメージしやすいですよね。

一方で、ソフトスキルの判断を書面で行うことは非常に困難です。候補者の持っている主義主張や価値観、どういうカルチャーにマッチするかといったことを推測するのは不可能ではありませんが、結局のところは直接会ってみなければただの推測で終わってしまいます。

自社のことを深く理解しているエージェントであればソフトスキルまでみて推薦をしてくれますが、そこまで求めてしまうと母集団の形成が困難になってしまうというデメリットもあります。

その点、リファラル採用であれば実際に社内で働いている人が「合ってるんじゃないか」と思った人を連れて来てくれるので、ソフトスキルの合致した人材に会いやすくなっています。

実際に、リファラル採用の方が他の採用手法に比べて選考の通過率が高くなる傾向がありますので(内定承諾率も高くなります)、選考のコストを落とせるといった効果もあります。

2、採用コストを抑えることができる

上記「リファラル採用とは?」でも記載しましたが、従来の採用手法は外部に「母集団形成」という業務をアウトソーシングしている構図になります。そのため採用フィーが非常に高く、それに悩まされている人事の方も多いのではないでしょうか。

一方、リファラル採用は自社の社員と共に行うものですので、インセンティブなどを含めても採用フィーは安く抑えられます。

入社後の定着率も高い傾向がありますので、長期的にみてもコストを抑える効果にはかなり期待ができます。

リファラル採用のデメリットは?

基本的な確認が終わったところで、いよいよデメリットについてです。

リファラル採用にはどのようなデメリットが起こりうるでしょうか?

1、不採用になった際に紹介者と候補者の人間関係が悪化するのでは

特に多くの方が気にされるのが、この点ではないでしょうか。

人事から「紹介してください」とお願いをしておいて、紹介者と候補者の人間関係を悪化させてしまうのは、最悪のケースと言っても良いでしょう。

このような事態に陥らないようにするために、対策を考える必要があります。

下記は一例ですが、実際にある取り組みなので、参考になると思います。

お会いする場は「面談」なのか「面接」なのか明らかにする

「うちの会社に合ってると思うから人事と話をしてみてほしい」と言われて、気楽な気持ちで来てみたら、『一方的に質問をぶつけられた』ということがあれば、気分を悪くしてしまうのは当然です。

下手をすると合格でもイメージが悪くて辞退されることもあり得ます。最初から選考のための面接をするのであれば、必ず事前にお伝えするようにしましょう。

「面談」や「説明会」のような軽い受け皿を用意する

そもそも上記のようなケースが起こらないように、最初から軽い受け皿を用意するのが望ましいです。

「面談」であれば情報交換をした上でお互いにマッチすると感じられれば選考に進めれば良い、という形になります。

「説明会」や「●●パーティ」のような場があれば気楽に知人の方を誘っていただけるようになります。

紹介者側にも、選考が特例でないことを伝えておく

紹介というバイアスがかかることで、「内定前提」で話を進めてしまうのは、危険なケースです。

また紹介時に紹介者側から不確実な約束などをしてしまうと、話が違うということになるため、きちんと通常の選考プロセスを踏んで判断するということを伝えておくことが重要です。

ごめんねご飯制度

ちょっと特殊なケースですが、株式会社SmartHRでは「ごめんねご飯制度」というものがあり、不採用になった場合もそのあとのフォローのための会食費を出しているそうです。他で同じような制度がある企業様は聞いたことがありませんが、工夫されていて非常に面白い例だと思います。

2、採用をするまで時間がかかる

「今すぐ転職をしたい」と考えていない人に対してアプローチできるのもリファラル採用のメリットですが、一方で、そういった方と接点を持って口説き落とすには時間がかかるケースがほとんどです。

「時間がかかる割に成果が出なかったら嫌だな」と考える方も多いのではないでしょうか。

一方で、実際にリファラルが発生するのは、「友人・知人がちょうど転職を考えていたから」という場合が過半数を超えています。

本来はすぐの転職を考えていない方にも声をかけられる仕組みを作るべきですが、どうしても長期的にコミュニケーションをとるコストがかけられないという場合は、転職を考えている人だけをターゲットにしてみるのも選択肢の一つかもしれません。

3、同じような人が集まってしまうのではないか

リファラル採用では基本的には仲の良い人や価値観の合う人を呼ぶケースが多いので、確かに似たような方が集まる傾向があります。

仮にリファラル採用だけで採用の全てをカバーしてしまうと、会社のカルチャーが凝り固まってしまう可能性もあります。

ただ、実際にリファラル採用が100%になってエージェントやスカウト型サービスは一切使わなくなる、ということはあまりないと思います。

リファラル採用では似た人が集まりやすいという傾向を理解した上で、「では他のツールではどういう人材を獲得するべきか」を考えると良いでしょう。

一方で、ある企業様は「会社にいない多様な人材を採用したいと考えた時に、エージェント経由などでは実際に会社にマッチするか不安に思うこともあるが、リファラル採用であれば紹介者との関係性を理解した上で異なるバックボーンの方を採用できるので、むしろ新しいタイプを採用したい時にはリファラル採用のほうが適している」と仰っていました。リファラル採用でも意図的に異なるタイプの人を採用することはできると言えるでしょう。

4、手間がかかるのではないか

リファラル採用はこれまでアウトソーシングしていた採用業務を内製化することになりますので、これまでにやってこなかった業務にも携わる必要があります。

そして人事部はもちろんですが、社員の皆様にも協力していただく必要があります。

リファラル採用で失敗するケースでよくあるのは、「制度は作ったけどそのまま流れてしまった」というものです。

軌道に乗せるためには、最初は告知を増やして社員の認識を増やす必要があります。
周知方法については、この記事が参考になります。

「具体的に自分の会社ではどういうことをするべきか整理したい」ということであれば、こちらの記事をご覧いただきながら作っていただくのも良いですし、もちろん会社ごとに事情は異なるでしょうから、お気軽にご相談ください。

やるべきことを整理すれば「これだけでいいんだ」となるかもしれませんし、「多くて大変だな」と感じた場合でもサポートを受けていただくことが可能です。

最後に

改めて「デメリット」と題してまとめさせていただきましたが、これ以外にも不安な点や、進めていく上で疑問に感じられることはあると思います。

今回は多くの方が悩む・困るであろう項目について書きましたが、他にも皆様のボトルネックとなるものがあれば、随時焦点を当てていければと考えています。

この記事で少しでもお困りごとが解消できていれば幸いです。

上野 賢司
株式会社リフカム カスタマーサクセス部 コンサルタント
HRTechの会社でのコンサルタントを経て、株式会社リフカムに入社。前職では運用サポートの立ち上げを行い、100社以上でのコンサルティングを実施。ダイレクトリクルーティングの普及に務めた。
リフカム入社後はコンサルティングの経験を活かし、リファラル採用を成功する企業が増えることによって「採用とは仲間集め」と実感できる社会の実現を目指している。

記事についてもっと詳しく知りたい、自社の課題にあった事例を知りたい、コンサルタントに具体的な採用のお悩み相談をしたい方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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