当インタビューでは、「社員にとって紹介したい会社作り」「本質的な採用における取り組み」を積極的に行う企業様を表彰対象とした「Referral Recruiting AWARD 2017」の受賞企業様への取り組みをお聞きするシリーズです。

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「塚田農場」や「四十八(よんぱち)漁場」でおなじみの株式会社エー・ピーカンパニーは、2001年10月に設立され、主に飲食店経営を行っている企業です。
「食のあるべき姿を追求する」を掲げた「ミッション経営」を実践する同社で、自然発生的にリファラル採用が発生している様子を詳しく伺ってきました。

左から、株式会社リフカム代表取締役 清水巧、株式会社エー・ピーカンパニーマーケティング本部 アルバイト採用チーム 間多 洋彰氏、日原好実氏

食のあるべき姿を追求し、ALL-WINである状態とは?

—まずは御社のミッションについて詳しく教えてください。
グループ全体のミッションは「食のあるべき姿を追求する」であり、食産業におけるALL-WINを達成しますというのを掲げています。
食べ物には生産者、販売者、消費者がいると思うのですが、この3者がすべて“ALL-WINである状態を目指しましょうね”ということを言っています。

—それぞれのWINの部分を詳しくお伺いしてもいいですか?
生産者にとっては、“お金周りの安定や地域活性化”。販売者にとっては、“良いものを適正な価格で売ってきちんと儲ける”。消費者にとっては“安心安全でおいしいものを適正な価格で買う・食べる”というのがWINの部分ですね。
それらが一貫していて、例えばお客様が、誰がどこでどう育てたものかがちゃんとわかること。生産者は、どんな人が食べてどんな感想を持っているのかわかること。それが、我々を介してコミニュケーションできているというのが、他社と違うオンリーワンであると思っています。

—“良いものを適正な価格で売る”ということはどのように実現できているのですか?
一般的に、飲食店で何か食べようとすると、生産者と消費者の間には、精肉店さんや商社・問屋、加工会社という、どうしても中間流通がないと、ものが届かない仕組みになっています。
しかし、我々は、契約農家と直営養鶏場で地鶏を生産、自社で加工もしていて、そこから直送しています。そのため、かけなくてはならなかった中間コストをかけなくて済みます。通常ならお店で6,000円位のものが、半額程度でお出しできています。全部一気通貫に自分たちで行っている、というのが最大の特徴です。

—最初からそのような仕組みはあったのですか?
いいえ。最初はこのような仕組みは全くできていませんでした。一つ一つ壁を乗り越えて、今の結果につながっています。
また店内でも、生産者や食材に関わる人を、きちんと紹介したいと考えており、店内ディスプレイや、接客やメニューの中で表現しています。
例えば、「こんな人が釣っていますよ!」とか「こんな土地ですよ!」というのを、お客様にとって嫌にならない程度に、紹介していたりします。

—なるほど。生産者さんの顔が分かっていれば、店舗で働くアルバイトさんも、「この品物ってこういうものなんです!」っていうのが普段から答えられるのですね。
そうですね。冒頭の“ミッション”を腹落ちさせることで、“売りたい”っていうところから、もう一歩先の“売らなければならない”といった使命感に変わるのではないかと思っています。

“顔が見える”採用でいい循環が生まれている

エー・ピーカンパニーでは、札幌から鹿児島までの200近くの店舗・事業所で、5,000名近くのアルバイトが働いています。それを支えるのが、月間数千名におよぶアルバイト応募者の集客とコールセンターでの面接設定を一手に担う、マーケティング本部 アルバイト採用チームです。

—間多さんは、採用において“顔が見える”ということを以前からおっしゃっていますよね。
自分は中途採用で本社に入っています。転職の一番大きな理由は、“意義のわかる仕事がしたい”というものでした。
以前はネット広告の代理店でサービス開発をしていました。統計を駆使してどんなにクリック率を高めても、そのクリックした人に会ったことがないっていうのが一番嫌でした。
“顔が見える”というのをよく言っているのは、それが一番仕事のモチベーションにつながると思っているからです。

—なるほど。採用において、“顔が見える”取り組みで具体的に行っているのはどんなことですか?
求人媒体の原稿写真で、実際に働いているアルバイトさん以外の写真は使わないというこだわりです。

—それは何か意図があって、やってらっしゃるのですか?
二つあるのですが、一つは実際に写真に載りたがる子が結構多いからです。就活の時にこのタウンワークをもっていきますとか言ってくれます(笑)
もう一つは、応募者の子が言ってくれるんです、「写真楽しそうですよね!」って。それって、まさにリファラル。意図してないリファラル的な要素があると思っています。
本当に楽しんでいるアルバイトさんの写真だから伝わる。それこそがエー・ピーカンパニーらしさだと思ってやっています。

—HPや店舗の求人募集のページを拝見したのですが、「店舗で働いている人が面白そうだからエントリーしました」っていうような声が多いですよね。
そういう声を、意図的に載せている部分もあります。ただ、取材に行くと、事実としてそういう子が多いです。現役のアルバイトさんにこれから応募する子に向けて、1年前の応募する前の自分を思い出して話をしてほしいとお願いすると、「そもそも居酒屋なんて行ったことなかったけど、友達に勧められて応募しました」とか、そういう話がでてきます。

—採用において、顔がみえるとか、リアルな声を知ることができるのは、応募者にとって安心につながりますね!

マーケティング本部 アルバイト採用チーム 間多氏

内製化したコールセンターで、リアルな声を伝える

—リアルな声といえば、採用のコールセンターも店舗経験がある方が多いのですよね?
そうですね、今はなるべく店舗経験者にしています。隣の日原がまさにその一人で、元々「四十八漁場」でアルバイトをしていました。

—日原さんは、店舗経験を経て、コールセンターでお仕事されていて印象に残っていることはなんですか?
私が面接設定をした応募者が、本社の近隣の店舗で働くことになりました。初出勤の日を店長から聞いたので、その日に食べに行って。そしたら、アルバイトさんが、電話で数分しか話していない私のこと覚えていてくれたんです。

—社員の方が会いに来てくれるなんて嬉しいですね。
そうかもしれませんね。ですが、こちら側が会いにいけること自体が嬉しいことと思っています。それをきっかけにアルバイトさんが友達をリファラル採用で誘ってくれて、今一緒に働いてくれています。本人も楽しいって言ってくれていて。いつも食べに行くと、「あー!お疲れ様です!」って言ってくれるのはまさに“顔の見える”採用だと感じます。

—一般的なコールセンターのイメージって、いつが空いてる・空いてないとか、機械的なイメージですが、貴社の場合全然違いますね。
質問への回答も、だいたいのコールセンターだと、「だと思います」っていう案内の仕方をすると思うのですが、自分たちは「です」って言い切りができる。そこに、説得力あると思います。

—応募者の不安も和らぎますね。
特に高校生は、アルバイトを初めてするという場合もあるので。例えば店舗で着る浴衣を、「自分で着られるか不安なんですけど…。」っていう質問。働き始めてしまうと当然のことでも、最初はものすごく気になるもの。「大丈夫ですよ!私も不安でしたけど、今は5分で着られるし、お祭りの時は自分で着付けできちゃうんですよ!」って答えると、“私も着られるようになるんだ!”って思えますよね。
それも、店舗のことわからない人が対応すると、「着られる子も“いますよ”」っていう、説得力のない回答になってしまうのではないかなと…。

—応募者の方も不安がない状態で、面接に行くことができるのですね。
もちろん、コールセンターにも店舗経験のないアルバイトさんもいます。、そういうアルバイトさんも色々な質問をしてくれます。具体的に話せるように、全て一つずつ説明して、自分で理解できてからやってもらうようにしています。店舗経験がないアルバイトさんでも、同じように対応できるようにしています。

マーケティング本部 アルバイト採用チーム 日原氏

「ミッション経営」を実現し、自然発生的にリファラル採用が発生する状態を実現している
コールセンターの中でも、リファラル採用がありました。どうしても電話を受けているだけと思われがちで、“お金だけ稼げればいいや”って仕事なら絶対紹介しないですよね。やりがいをすごく感じて、ミッションを持ってやってくれている。だから紹介してくれると思いました。

—貴社の場合、息をするようにリファラル採用ができているって感じがしますね。

自分が何をやるべきか、みんなシンプルにわかってるんです。
私もアルバイトの時は、漁師さん達がとってくれた魚を店舗でたくさん売ることによって、漁師さんたちがすごく充実した生活を送ることができる。いい車に乗ることができるとか、そのお金で東京に来て、会いに来てくれるとか思っていました。

ミッションがすごくシンプルにわかっていたから、じゃあ、「ここにある魚全部売り切ろう!」という感じで、みんなが一致団結しますよね。「あと1匹だよ!」って声を掛け合って、売上げが上がっていくのが、楽しくて。“あー数字ってこうやって見ていくんだ”って、みんなが客単価を計算しだしたり、「あと3万円売ろう!」って外販し始めたり…。バイトが楽しいから、友達にもバイトの話をたくさんして、友達が、“バイト探してる”って言ったら、「じゃあ、一緒にやろうよ!」っていう流れになるから、店舗も活性化しているのではないかなと思います。

なんとなく働きたい子は、自分の友達は紹介しないと思います。エー・ピーカンパニーは、しっかりとしたミッションがあって、わかりやすく示してくれる。みんながそれにきちんと共感していて、だから、働こう、友達紹介しようって思えるのかなと思います。

—世間的には慢性的な人材不足で採用疲れなどと言われている中で、他社さんからすると、“どうやったら上手く、リファラル採用の流れができるのだろう”と思う部分でも、御社の場合、自然と“紹介したくなる環境”ができていることを感じ、他ではなかなかない御社の魅力を知ることができました。
エー・ピーカンパニーの皆様、本日はありがとうございました!

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