実績・事例
株式会社 豊田自動織機ITソリューションズ

リファラル採用の再始動を決めた採用部門チーム。社員紹介がうまれなかった本当の課題とは?

2020.10.15

財津 和昭さん(写真左)
新卒でエンジニア系企業入社後、1995年にキャリア入社。国内外問わずSEとして活躍後、2007年にISO27001取得に関する特別プロジェクトチームへ異動、完遂のち2008年より現在の人事部に所属。人事制度・評価制度を始め、新卒採用・キャリア採用の立ち上げをはじめ、各種コミュニケーション活動を推進。近年では、人事部門の責任者として採用に関する数々の難局において最終判断を行ってきた。これまでのTIISの変遷に最も関わってきた一人。

山本 篤志さん(写真中央)
2011年新卒入社。入社後はインフラエンジニアとしてネットワークに関連する業務を担当。その後現在の人事部へ異動し、中途採用をメインに採用業務全般を経験。その他、異動などの配置業務や新人研修業務などを経験し、2020年より中途採用と研修全般の担当として現在に至る。

山本 正邦さん(写真右)
新卒で人材系企業に入社。人材広告営業、人材紹介CAの業務を経て、2016年に当社へキャリア入社。自身もリファラルで入社。2020年より採用および研修全般を企画運営する人材開発グループリーダーに就任。

豊田自動織機ITソリューションズは、トヨタグループの“源流”豊田自動織機の情報部門が分離独立して誕生した会社です。1991年の設立以来、生産現場におけるシステム開発、サーバ・ネットワーク等のインフラ構築、セキュリティ管理、組込みソフトウェアの開発まで様々なソリューションを提供し続けています。今回は、リファラル採用のコンサルティングサービス、リフカムプロフェッショナルサービス※をご利用いただいた同社に、背景や、活用方法についてお伺いしました。

リフカムプロフェッショナルサービスについて
リファラル採用における課題を明らかにすることを主軸とし、リファラル採用を社内文化と根付かせるためのコンサルティングサービスです。これまでご支援してきた多くの企業事例やノウハウだけでなく、従業員へのインタビューやアンケート調査から課題を特定し、各社に合った最適な運用方法でリファラル採用を推進します。

株式会社 豊田自動織機ITソリューションズ
業種ソフトウェア 情報処理
所在地愛知県刈谷市南桜町1-72-1アルバックスタワー刈谷駅前アカリヤ
従業員数427名(2020年4月時点)
採用職種社員
課題
  • 人材紹介経由の採用に苦戦していた
  • リファラル採用制度が浸透できていなかった
効果
  • 紹介がうまれない理由の可視化ができるようになった
  • 課題が明確になり必要な施策が選定できた

 浸透しなかった原因に向き合うことで、正しい導入の道筋がみつかる

ーー貴社では2016年からリファラル採用に取り組んでいますが、始めたきっかけを教えてください。

 山本(篤)さん:その頃の中途採用は人材紹介が主でしたが、紹介数は年々頭打ちになっていました。そこで、WEB広告や転職フェアなど、あらゆる採用チャネルを取り入れました。当社は親会社のブランドもあるので、新しいチャネルを開けば、その分応募は集まりました。ただ、そこから採用に至る人材はごく僅かで、色々チャレンジした結果、マッチする人材を採用するには、リファラル採用がいいのでは?ということで取り組み始めました。

 まずは、外部のリファラル採用ツールを導入し、社内で「友人紹介制度」を作りました。ツールと制度があれば、準備万端と思い早速社内告知を開始しましたが、反響は問い合わせが数件きた程度で、すぐにパタリと止んでしまいました。それからは、「紹介が来ないけど、どうしたらいいんだろうか」、「社風が合ってないのかな」と、モヤモヤした日々が続いていました。

さらに、追い討ちをかけるように一時的に中途採用を縮小するタイミングがきて、リファラル採用もその煽りをうけ、浸透しないまま流れてしまいました。結局、リファラルで採用ができたのはここ3年で1名だけですね。

ーーでは、昨年になって改めてリファラル採用に取り組もうと思ったのはどうしてですか?

 山本(正)さん:それから年を追うごとにSEの採用は苦しくなっていきました。転職市場の競争が激化しているので、良い人が来ない、でもこれ以上人材紹介に頼っても頭打ち、という状況です。そこで、自分たちができることは何だろうと改めて考え、リファラル採用に立ち返りました。昨今ではリファラル紹介に取り組む会社も増えていて、事例やノウハウも溜まってきているのは知っていたので、そうした材料を集めて、もう一度きちんとやり直そうと思いました。

ーーリフカムのプロフェッショナルサービスに申し込みをした背景を教えてください。

 山本(篤)さん:一度失敗しているので、パートナー選びはすごく慎重になっていました。ただ、御社と話をするなかで、ツールと制度だけがあればいい訳ではなく、紹介したくなるような土壌が必要だということに改めて気がつきました。
打ち合わせの際に、「これが失敗した原因です」とか、「トップから発信しないとダメですよ」と、こちらの課題をズバっと言い当ててくれたので、打ち合わせを重ねるうちに、御社だったら我々の気持ちや問題もわかってくれるなと確信が持てました。 

山本(正)さん:以前は何がネックで当社のリファラル採用がうまくいかなかったのか。これを分析するには我々だけでは弱かったので、プロの力を借りたいと思いました。以前、自社でもリファラルに関するアンケート調査は実施しているんです。ただ、そこからは問題が見えてこなかったため、どういう調査をすればきちんと分析ができるのか、課題を明らかにする道筋が欲しかったんですよね。

今回のコンサルプランには社内アンケートに加えて、社員へのヒアリングが含まれていたことも大きかったです。これも我々がやるのではなく、第三者からヒアリングいただくことで、社員の本音を引き出すことができる。それを見える化するのが問題解決の一番大事な糸口かなと思っていました。

実際にお願いしてみて、アンケートとヒアリングを分析した調査資料から課題を把握することができましたし、資料もそのまま役員に見せられるよう作り込んでいただいたので、我々の工数はかけずに進められました。

社員の本音がトップを動かし、リファラル採用が全社の取り組みへ

 ーーアンケートやヒアリングの結果を見て、どんな印象持たれましたか?

山本(正)さん:「会社に紹介したい人がいる」、「該当する人がいれば紹介したいと思っている」と回答してくれた人が合計で40%もいたことに、すごく驚きました。実はこんなに紹介したいと思ってくれているんだなと。一方で、「会社の魅力をどう伝えればいいかわからない」や、「どんな募集要項かわからない」という意見も多かったので、パンフレットやWEBページなど、もっと自社について分かりやすく伝えるツールが必要なんだなと思いました。

 財津さん:もちろん、いい意見だけでなく辛辣な意見もたくさんありました。ただ、そういう意見が出てくること自体は良かったと思っています。もらった意見に対しては改善に向けてアクションを取ることができますからね。何も言わず、無関心で非協力的な社員はあまりいなかったという点は良い意味での発見でした。また、当社は真面目な社員が多いのですが「紹介しない理由」について、「紹介した人が合わなかったらどうしよう」とか「他の部署の環境が分からないから紹介できない」という意見が多く、責任感が強いがゆえに紹介しづらい状況を作っていたんだと分かりました。

山本(篤)さん:調査結果は経営陣にも共有しているのですが、当初はリファラルに対して懐疑的というか、そんなに期待をしていなかった経営陣も、調査結果をみて「こんなに協力してくれる社員がいるなら、やろう」と前向きな声をあげてくれました。

その後、我々採用部門が社長にかけ合って、社長から社員向けにビデオメッセージを発信してもらい、その中でリファラル採用についてのメッセージも盛り込みました。
基本的に、これまでは社長から社員へメッセージを送るのは、春期講習会と忘年会の年2回くらいで、主には業績の話です。ですので、今回のような試みは初めてでしたし、当社としては結構大きなことだったと思います。

リファラル採用を通じて、自社で働く意義や価値がみえてくる

 ーーその後、社内で何か反響はありましたか?

山本(篤)さん:まずはリファラル採用の社内横断チームを立ち上げるために、公募を始めたんですが、手を上げてくれている人が続々とでてきました。また、リファラル制度についての問い合わせも増えましたし、実際に紹介から応募がくることも増えました。これまでは数年かけて2〜3件だったのが、ここ数ヶ月でもう5〜6件きています。

あと、嬉しかったのは社内から「高校の同級生と飲みに行った時に話してみた」や、「奥さんを紹介したいので説得中」なんて話が聞こえてくるようになったことですね。

ーー今後はどのようにリファラル採用に取り組んでいきますか?

山本(正)さん:ここからは、見えてきた課題に対して、もっと具体的な施策をしていくフェーズだと思っています。まずは先ほどお話ししたツールを作ったり、社員が紹介しやすい環境整備をしっかりしていくこと。あとは、どうやったら現場の社員が盛り上がってくれるのかについては、御社にも併走してもらいながら取り組んでいければと思います。この部分に関してはいろいろなご経験がある御社だからこそ知っている情報やノウハウもあると思うので、一緒に寄り添っていただきたいですね。

 財津さん: 自分が働いている会社を誰かに紹介することで、「こんなにいいところあったんだ」とか、「これは当社だけのやりがいだな」と見えてくる部分があると思います。リファラル採用を通じて、採用だけでなく、この会社で働くことの意義や価値を再認識し、自分を見つめ直す機会にしてもらいたいと願います。