メモリーパレス本格版の実施時期と流れ
メモリーパレスの本格始動は、リファラル採用開始から1ヵ月ほど経った後に行うのがおすすめです。
また、対象は、すでに知人の紹介実績がある社員、またはリファラル採用に協力的な社員とします。
前半は、前回と同じです。
- 選定した4~5人にグループになってもらい、1人に1枚ずつワークシートを配布する。
- 手元にご自身のスマートフォンを準備し、SNS等でご自身の友人リストなどを眺めてもらう。
- 友人・知人の中で「前職の人」「社会人になって知り合った人」「プライベートの知り合い」という順序で、ワークシートに各3名以上ずつ名前を書き出してもらう。
- 書き出した知人の名前を「一緒に働きたい」×「声をかけやすい」という二軸でプロットする。
- 「今、声をかけてみたい人」を3名以上選んで書き出し、その理由も書いてもらう。
- 声をかける時に課題となる点を1つずつ書いてもらう。
- どのように声をかけるとよいか、以下内容を書いてもらう。
- 名前(例:山田太郎さん)
- 連絡者(例:鈴木)
- 連絡手段(例:LINEで誘う)
- 次のアクション(例:部長と鈴木の3人でランチに誘う)
- 5~7のステップで書いたことを発表する。
- 人事や採用チーム、他のグループからアドバイスをし、社員同士で「自分ならこうする」というアイデアを出し合う。
- 名前があがった友人・知人をRefcomeで“推薦”として入力してもらう。
メモリーパレスに取り組むメリット
メモリーパレスを実施することのメリットには以下があります。
- 候補者タレントプールを蓄積することができるようになる。
- 社員考えている招待するときのハードル(課題)が顕在化することで、そのハードルを下げる施策を考えやすくなる。
- 社員が、自分だけでは考えられなかった招待のコツを他社員から教えてもらえ、新たな気づきが得られる。
【推薦機能とは】
Refcomeには、“推薦”という、「社員からスカウトを送るほどではないけれど、会社にマッチしそうだと思う友人・知人を人事に推薦することができる機能があります。
例えば、使えるシーンはこんな時です。
<社員>「会社に合いそうだなと思う友人はいるんだけど、自分でスカウトを送るのはちょっと難しいな・・・」
⇒【人事より】悩まずにひとまず推薦にあげてください!後日、人事からお話を伺いに行きます。
<社員>「飲み会で会った時に会社について話したら興味を持ってもらえたけど、今は転職を考えてはいないといわれた・・・」
⇒【人事より】転職意欲が今はなくても大丈夫、推薦にあげておこう!折を見て採用担当から連絡します。
推薦コメントを入力することもできるので、推薦理由やスカウトしていない理由も書いてもらって、折を見て人事からアプローチしたり、社員に様子を聞いてもらったりします。
ただ「推薦してね」と言っても、社員は動いてくれません。
ある企業様では、リファラル会食の費用を会社から支給し、支給条件を「その友人・知人を推薦にあげること」としています。
どうやって実施対象者を選定する?
ここまでをお読みいただき、実施ハードルが高い、と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
冒頭に書いたように、このメモリーパレスは、リファラル採用に協力したいと思っている社員を対象に実施することをお勧めしています。
すでにリファラル採用に協力してくれた社員には参加依頼をすることはできますが、その他選定方法として、当社では、リファラル採用開始から1ヵ月経過する頃に「リファラルアンケート」をご紹介しています。
このアンケートによって、
- リファラル採用について知らない
- 認知はしているが、関心がない
- 関心はあり協力したいと思ってはいるが、紹介できる人がいない
- 関心はあり協力したいとは思ってはいるが、紹介の仕方がわからない
という4つの層に社員がわかれますので、まずは3.と4.の方を対象に、前回の記事を参考にしながらメモリーパレスを簡易化して実施するとよいでしょう。
おわりに
メモリーパレスは、対象や人数によって、ゴール・内容・流れをアレンジすることで幅が広がる手法です。
進行役も人事担当者だけでなく、リファラル採用チームメンバーや現場マネージャー・リーダーが担当することで、また違った成果が出てくるかもしれません。
他にも、リファラルチームを組成してまずはチームでやってみる、紹介実績のある方だけで行ってみて「より応募につながりやすい人脈」を掘っていく、など自社に合ったメモリーパレスになるよう工夫されるとよいでしょう。