リファラル採用をアルバイト領域で成功させるポイントは4つ
結論からお伝えすると、リファラル採用の成功ポイントは下記の4つになります。
リファラル採用をアルバイト領域で成功させるポイント:
- 紹介しやすい環境づくり
- リファラル採用の徹底した周知活動
- リファラル採用の活動状況を把握することと適切な改善策を講じること
- 紹介してくれている店舗やアルバイト社員への称賛
これらの内容について、詳しく解説します。
そもそもアルバイト領域のリファラル採用とは
リファラル採用とは、アルバイト社員から友人や知人を紹介してもらって採用する手法で、アルバイト社員の人脈を戦略的に活用しながら人材を獲得することを目的にしています。
近年、注目されている背景には様々なメリットがあります。
1つ目のリファラル採用のメリットは「コスト削減」です。タウンワークやバイトル、フロムエーナビ、マイナビバイトなどへ求人広告を出さずに採用するのでコスト削減につながります。
2つ目のリファラル採用のメリットは「定着率のアップ」です。紹介を受ける方は信頼できる友人(アルバイト社員)を通じて、あらかじめ職場の状況などをつかめます。信頼できる友人(アルバイト社員)から紹介された職場であれば、安心して応募することができます。入社前から職場の状況をつかめている人材はミスマッチが少ないので、リファラル採用は定着するアルバイトの採用が可能になります。
アルバイト採用市場から見るリファラル採用の有効性
前述したようにアルバイト市場は「職を求める人」が減りながら「掲載されている求人数」が増えて、採用競争が激化しています。
▼日本の人口推移と生産年齢人口割合 出典:平成30年版厚生労働白書 資料編
▼2020年求人広告掲載の件数 出典:求人広告掲載件数等集計結果(2020年2月分)
有効求人倍率は高い状態が続いており、2020年1月のアルバイト・パートの有効求人倍率は1.63倍となっています。
結果として、アルバイトの採用難易度は年々上がり、採用単価が高騰している状況です。そして、さらにはアルバイト社員の最低賃金の上昇も影響して、採用費と人件費の膨張が多くの企業の悩みの種となっています。
リファラル採用は採用コストの低減を期待できることがメリットであり、さらには募集する条件だけで判断されず、信頼できる友人(アルバイト社員)からの職場の状況などの情報で応募者が判断してくれます。このようなアルバイト採用市場では非常に有効な採用手法と言えます。
リファラル採用は特に若い世代にマッチする採用手法
これだけ魅力的な採用手法となっているリファラル採用ですが、若い世代にはさらに有効な採用手法となっています。
19歳~22歳の学生アルバイトの候補者は、アルバイトとして働くことに対して下記のように考える傾向があります。
◆アルバイト探しで重視する条件:
1位:シフト・時間の融通がきくこと 54%
2位:自宅から近いこと 51%
3位:人間関係が良い職場であること 50%
4位:時給が高いこと 49%
5位:職場の雰囲気が自分に合うこと 33%
◆アルバイト開始時の不安要素:
1位:職場の人間関係が良いか 43%
2位:シフト・時間の融通がきくか 36%
3位:職場の雰囲気が自分に合うか 31%
4位:やめにくくないか 28%
5位:仕事がきつくないか 28%
このように学生が重視している条件や要素は、実際に働いているアルバイト社員でないと判断できない情報となります。これらの情報をリファラル採用では、信頼できる友人(アルバイト社員)から確かな情報として渡すことができるので、特に若い世代には有効な採用方法となるのです。
アルバイト領域のリファラル採用を成功させるために必要なこと
これまで、多くの企業様のリファラル採用を支援してきた中で、成果を大きく出している企業には特徴があることが分かっています。
以下では、アルバイト領域でリファラル採用を活性化するための成功ポイントを解説します。
◆紹介しやすい環境づくり
- 店長とアルバイト社員の信頼関係構築
- リファラル採用に必要な紹介プロセスの簡易化
- 紹介ポスターの掲示
- 紹介カードやパンフレットの配布
アルバイト社員から信頼されていたり、好かれていたりする店長の店舗では紹介がたくさん発生する傾向にあります。やはり、良い店舗づくりは採用も定着もうまくいく好循環を生みます。
また、リファラル採用はアルバイト社員にとって負担になるので、可能な限り紹介プロセスを簡易化する必要があります。紹介プロセスが複雑な企業ではリファラル採用の浸透に力がかかる傾向にあります。
◆リファラル採用の徹底した周知活動
- 人事からの定期的な情報発信とポスターやアプリといった複数の認知チャネルの展開
- リファラル採用制度の周知
- 募集している店舗とその人数の周知
- 募集条件の周知
リファラル採用を促進するための周知は複数のチャネルから定期的に発信し続けることが重要です。その際に必要な情報としては、募集店舗とその人数を随時更新することと時給やシフトなどの募集条件を明記しておくことが、紹介発生につながります。
◆リファラル採用の活動状況を把握することと適切な改善策を講じること
- 人事から情報発信した成果の可視化
- 紹介してくれている店舗やアルバイト社員の把握
- 紹介プロセスのどこが改善ポテンシャルかの把握
リファラル採用が抜け落ちがちなのがこのポイントです。「人事は情報発信しているけど、紹介が思うように上がってこない」がお問い合わせ理由の大半を占めています。
重要なのは、情報発信をした際の成果を可視化することで、各プロセスにおける改善点が見えてきます。
◆紹介してくれている店舗やアルバイト社員への称賛
- 紹介を多く発生させている店舗への表彰
- 紹介してくれた社員へのインセンティブ付与
リファラル採用は文化醸成して根付かせる必要があります。そのためには、称賛する文化も併せて必要となります。特に店舗やアルバイト社員の表彰を情報発信することは有効な称賛手段となります。
また、紹介してくれた社員へのインセンティブ付与については5,000円~10,000円のインセンティブを付与しているのが相場で、紹介で入社してくれたアルバイト社員へも付与していたり、ギフト券や自社の割引券を付与したりするケースもあります。学生アルバイトのアルバイト就職は金銭目的であるケースが多いので、インセンティブ付与も有効な称賛手段です。
上記内容を「今はできてない」けど、「これからやっていきたい」と共感し、会社一丸となって実行している企業ではリファラル採用での成果が高い傾向にあります。
アルバイトのリファラル採用で気をつけたいことと必要なコスト(費用)とは
ここまで、魅力的な採用手法としてリファラル採用を解説してきましたが、逆に気をつけるべきことは何があるのでしょうか。また、必要となるコスト(費用)は何があるでしょうか。
◆人事部だけではなく会社一丸となって注力すべき
アルバイト領域でのリファラル採用では、人事部から遠い立場の社員へ促進を図っていく形式になるケースが多く見られます。人事部門→営業部門→エリアマネージャー→店長→アルバイト社員となるケースもあり、人事担当者だけがやる気になっていてもなかなか現場がやる気になってくれず、リファラル採用の文化が醸成・浸透しないことにつながってしまいます。人事部だけでなく、可能であれば経営陣も含めて会社一丸となって注力すべきです。
◆アルバイト社員の立場に立って考える
前述したように人事担当者からはアルバイト社員の細かいところまで見えない可能性があります。だからこそ、アルバイト社員の立ち場に立つ意識を持つ必要があります。
リファラル採用は良い職場づくりにもつながるのでアルバイト社員の立場に立って、紹介しやすい環境づくりを行うことが良いサイクルを生み出します。
投げやりな紹介依頼をしたり、紹介を強制するなどはもってのほかです。リファラル採用のプロセスを可視化して、紹介が発生しない店舗や紹介数は高いけど応募につながっていない店舗にはヒアリングをかけるべきです。
◆リファラル採用に必要なコスト(費用)とは
主にリファラル採用に必要なコスト(費用)は、
- 社内周知するためのポスター作成
- アルバイト社員から渡してもらう紹介カードやパンフレットの作成
- 紹介してくれたor紹介で入社した社員へのインセンティブ(報酬)付与
- リファラル採用の促進を加速するならRefcomeの導入
が挙げられます。
リファラル採用促進でどれだけの成果を見込めるのか
リファラル採用をアルバイト領域で成功させるためのポイントを解説してきました。では、実際にこれらの成功ポイントを抑えることで、大きな成果を出している企業はどのようなプロセスを経て、どれくらいの成果を得ているのでしょうか。
以下では、注力して取り組まれている事例企業をご紹介します。
◆導入から数ヶ月で数百名のアルバイトをリファラル採用している株式会社glob
焼肉きんぐなどの飲食業を展開されている青山商事グループのglobでは、店長への教育を徹底し、採用マーケットの変貌や将来を見据えた変化への対応の必要性を採用責任者や社長からも発信するなど、地道に取り組まれて成果を出されています。また、リファラル採用についての店長同士の成功体験、失敗体験なども共有したりなど、会社として知見を高めていくことにも尽力されています。
▼アルバイト採用のパラダイムシフト〜globのアルバイト採用戦略〜
⇒globのリファラル採用導入事例はこちら
上記事例以外にも、アルバイト領域のリファラル採用について事例をご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。