イベントレポート

アルバイト採用のパラダイムシフト〜glob様のアルバイト採用戦略〜

2018年8月22日に開催した、リファラル採用事例セミナーのレポートをお送りします。

第2弾は、今年4月からRefcomeを本格的に使っていただいている、青山商事グループで飲食業を展開されているglob様。全国に数十カ所ある店舗に勤める数千人規模のアルバイト採用や、自社社員の採用の全てを統括されている橋本様から、どのように現場主導でリファラル採用を活性化してきたかをお話いただきました。

たった数年で激変した採用手法

青山商事のコア事業は、紳士服を販売する「洋服の青山」。大型店舗が多く、遊休地の活用に向けて何かできないか、ということで取り組み始めたのが、飲食店の展開。glob社は設立後まだ7年の事業だが、「洋服の青山」を超える成果が出せる店舗が出始め、全国で目下拡大中となっている。

店舗を増やしていく上で、ネックになるのはそこで働くアルバイトさんの確保。新しい店舗を1つ増やすたびに数十人のアルバイトさんを採用してきた。
当初から、自然発生的に、在籍しているアルバイトさんからの紹介が15%程度あった。2011年の事業立ち上げ当初は、採用チャネルとしては紙媒体(タウンワークなど)が多かったが、2014年ごろから大きく状況が変わり、2017年は紙媒体経由で採用できたのが全体の採用数の1割強まで減ってきている。一方で、Web媒体(indeedと、自社サイトでのダイレクト採用)の割合、さらにリファラルでの採用が中心になってきた。

この急激な採用マーケットの変貌に大きな危機感を感じ始めている。アルバイトさんのメインターゲットである高校生、大学生は紙の求人媒体は見ていない、求人媒体も掲載件数が多すぎて、求人記事が溢れている中、自社の求人を発見してもらうことは難しい。

その中でこの課題を解決するには、「自力採用」をしていくしかない、そういう結論に至った。

リフカム社との出会いと「自力採用」

「自力採用」の力をつけていく上で、まず行なったことは、自社のWebサイト改修。せっかくindeedなどで自社を知ってもらっても、受け皿である自社サイトがきちんとしていなかったら応募してもらえないと考えた。

そんな中、リフカム社とある人事系のイベントで出会った。リファラル採用の話を聞く中で、すでに紹介がかなり多くの割合で占めていた自社の実績を省みて、あえてこういう仕組みをいれるということに、当初は懐疑的な部分もあった。

しかし、この仕組みに敢えて会社として投資をし、リファラル採用のみならず、従業員エンゲージメント計測機能を使って、アルバイトさんのエンゲージメントを計測し、高めていくことこそが、リファラル採用を伸ばす、自力採用力をさらに本気で高めていくことにつながると確信した。

店長が全ての成果を握っている

飲食店の場合、その店舗の売り上げに責任を持つのは店長となる。しかし、その売り上げを確保するのに必要なのは、店舗で働く人材の確保となる。

人がいなければ店舗は回らない。逆に言えば、人さえ確保できれば売り上げが伸びていく。それを店長である社員には、根気良く教育を続けている。

つまり、その店舗での売り上げ増の根幹にある、アルバイトさん採用の成功は、店長が握っているということ。アルバイトさんの7割程度が学生さんなので、そのアルバイトさんに好かれる店長なのか、そうでないのか。そこが一番大きい要素。

Refcomeを導入して数ヶ月だが、ざっと100名以上の採用がリファラルで成功している。以前と比較して、まだ目に見えるような大きな数値の改善、というところまでたどり着いてはいないが、中長期的にみて、採用の軸としては、この手法しか残らないのではないかと思っている。

媒体広告がなくなる日

極論かもしれないが、会社にとって今後の採用は「自力採用」しか残っていないと考えている。リファラル採用はすぐに数的な成果につながりにくいものだと認識しており、あえて先行投資フェーズと考え、社内文化として従業員が友達を紹介するというものを根付かせていくことが重要。

「バイト探しは●●●」、「仕事探しは●●●」というキャッチコピーがあるが、「アルバイト探しはリファラル採用」というのが普通になると良いなと思っている。これが当たり前で、店長だけでなく社員やアルバイトさんが自然にそう思える企業風土を作り上げていくのが、私の仕事だと思っている。

Refcomeの導入後も、そんなに奇策のようなことをやっているわけではない。紹介文化づくりのためにごくごく当たり前のことを地味にやっている。社員である店長への教育も、採用マーケットの変貌についてであったり、これからこのように変えていかねばならない、といったことを、私の口からも毎回言う、社長からも言う、などの地道な取り組み。その中で、店長同士の成功体験、失敗体験なども共有したりなど。

また店舗では、アルバイトさんの入社時のオリエンテーションで、店舗にとってアルバイトさんの重要性を店長自身の言葉で話してもらい、制度説明後にアプリのダウンロードをお願いする。これは直近で1番の効果があって、その場で一人二人に声をかけてくれるアルバイトさんもいる。

このような取り組みは一発で成果がでるような性質のものではない。長い将来に向けて、早いうちからやっていくべきで、そのために今からやる。

リフカムさんは、その地道な取り組みに対し、一緒に並走して頑張ってくれている。当社の採用の成功を願って協力してくれている、という実感がある。今後も当社を助けてほしいと思っている。

すでにリファラル採用の実績が多く出ており、今まで橋本様はじめ本部メンバーや店長の皆さんが良い店舗づくりに邁進されているなか、さらに今以上に本腰をいれて「自力採用」へシフトしていく橋本様やglob社の皆さんの本気度や意思の強さがひしひしと感じられるお話でした。

橋本様、どうもありがとうございました!

ここまで、ご一読いただきありがとうございました。
下記、参考記事ではリファラル採用に成功している企業の事例を解説しています。
是非、こちらもご一読ください。

参考記事:
リファラル採用を成功している企業10社の事例を解説

登壇者

橋本 光司青山商事グループ 株式会社glob管理部 グループ長

1998年4月に青山商事株式会社へ入社。 洋服の青山にて店長を経験後、本社人材開発部へ異動。 新卒採用活動に携わり、年間1,000名の面接を担当。 2011年、FC事業立ち上げに伴い、株式会社globへ出向。 glob創業メンバーとして、「人」に関わる全ての領域を担当している。

1998年4月に青山商事株式会社へ入社。 洋服の青山にて店長を経験後、本社人材開発部へ異動。 新卒採用活動に携わり、年間1,000名の面接を担当。 2011年、FC事業立ち上げに伴い、株式会社globへ出向。 glob創業メンバーとして、「人」に関わる全ての領域を担当している。