導入事例
バルテス株式会社

「社員が働きがいを感じ、自信を持ってオススメできる組織作り」に取り組むバルテスの新卒リファラルとは

コーポレートブランディング本部 人事戦略部 鈴木 綾一さん
上司からのリファラルで2018年にバルテスへジョイン。

IT業界/人事は未経験ながらも、前職(音楽指導者、飲食業)で培った教育やマネジメントの経験を活かし、採用施策の考案や改善を担当。戦略にコミットした市場分析を得意としており、新卒の早期採用や地方採用を初年度から達成。

現在はリファラル採用の専任として、『紹介したい会社』と『入りたい会社』を目指した採用に奮闘中。

バルテス株式会社(2019.5マザーズ上場)は「品質向上のトータルサポート企業」として、ソフトウェアテストをメインとした品質支援サービスを提供しています。上流工程における品質コンサルティングやテストエンジニアの体系的な教育プログラムを強みとしており、年間1,800件以上のプロジェクトを手掛けている本業界のリード企業です。また、ソフトウェアテストに関する国際的な資格認定機関である「ISTQB」の最高位ランクである「Global Partner」に、日本企業としては初めて認定されています。

今回は、リファラル採用専任担当である鈴木さんに新卒採用でのRefcome導入事例について伺いました。

バルテス株式会社
業種IT/ソフトウェア
所在地東京都千代田区麹町1-10 麹町広洋ビル3F
従業員数607名(2020年9月末グループ4社計)
採用職種正社員
課題
  • 内定から入社までの期間で内定者との距離ができてしまった
  • 選考に対する満足度の高さを活かしきれていなかった
  • 内定者と会社が関わる機会が少なかった
効果
  • 会社連絡に対するリアクションが可視化できるようになった
  • リファラル施策の効果判定ができ、ネクストアクションを決めやすくなった
  • 会社に対する期待値を、周囲(後輩)に拡散してもらえるようになった

企業成長のために「自分たちで仲間探しをしよう」

ーーリファラル採用を始めたきっかけを教えてください。

過去にリファラル採用で入社された方々を思い返してみると「長く働いてくれている」「馴染むのが早い」「活躍するのが早い」傾向があるという話が上がりました。企業として成長するために全社採用に取り組もうとしていたタイミングだったこともあり、「自分たちで仲間探しをしていこう」とリファラル採用を強化していくことになりました。
そもそも創設当初からリファラル採用の文化はあったのですが、紹介を当たり前にするためには知見が少なすぎたので、ノウハウが豊富なリフカムに支援をお願いした形です。

ーーなぜ、リファラル採用で入社された方が早期活躍しているなと感じたのですか?

バルテスのエンジニア業務は、技術スキル以外にも活かせる要素が多くあると考えています。しかしそれらはスキルシートには書いていないこともあるので、前職でどういう働きをしていたのかを社員を介して知っていると、「安心して任せられる」「早い機会からチャンスを与えやすい」といったことがあり早期活躍につながっているなと感じています。

バルテスのファンになってもらう仕組み作りを意識する

ーー新卒リファラルを始めたのはいつ頃で、どのような背景があったのでしょうか?

ある内定者の方から、友達をバルテスに紹介したいと相談されたのがきっかけでした。要するに、同級生に就職先としてバルテスを紹介したいということです。
自身の就職活動が終わったばっかりで、しかも入社前にも関わらず「友人のため」「就職先のため」に貢献してくれたことを受け、翌年からは新卒紹介も積極的に対象とすることになりました。

ーー内定者から声があがるってすごいですね!その声があがるまでは、新卒リファラルについては考えていなかったんですか?

そうですね。その頃は就活生という立場において同級生はライバル同士だろうという考えだったので、リファラル採用への協力依頼は考えてもみませんでした。
若手社員に対してのアプローチも「OB訪問受け付けてますよ!」程度だったので、リファラル採用という意味では考えていなかったですね。

ーーリファラル採用に対して、社員や内定者の方からの反応はいかがでしたか?

当時はまだ全社採用に取り組めていない時代だったので、「採用業務を手伝わされている」といった印象を受けた人もいたかもしれません。
強制感は与えたくなかったので、まずは社員がどう感じているのかをアンケート調査し、そこから見えてくる一人一人の意見をしっかりと吸い上げました。
そうした取り組みを繰り返している中で、少しずつリファラルに好意を持ってくれる社員が増えていったと感じています。
また、就職活動の市場も大きく変化していたタイミングでもあったため、「後輩を助けたい」「何かしら力になりたい」という気持ちが、リファラル採用への協力姿勢を後押ししてくれたと思っています。内定者は、「入社前から会社に頼ってもらえている」「会社に貢献できることがあるんだ」と意欲を持ってくれる方が多いですね。

ーー「頼りにしているよ」とメッセージを伝える時に工夫していることはありますか?

ひとつはオンライン、オフライン両方での情報発信をするということですね。
オンラインはRefcomeの機能を使ったり、事務連絡と併せてリファラルの情報を送っています。
オフラインでは内定時の面談で依頼をしたり、内定式ではリファラル教育もしています。コネ入社との違いやリファラル採用のメリットなども話しているので、 理解度が高い状態で協力してくれているなと思います。
もうひとつは、新卒採用の選考を通じて本人へのフィードバックを手厚く行うことですね。選考自体への満足度が高いため「バルテスの選考であれば、後輩の良さに気づいてくれる」「後輩も必ずいい経験ができる」と安心して紹介してもらえているなと感じています。

ーーRefcome導入効果について教えてください。

選考が終わると、学生さんと連絡を取る機会って大きく減ってしまうんですよね。内定後はどうしても距離が空きやすい時期になってしまうんです。なので、Refcomeを導入したことによりアプリのログイン履歴や記事の閲覧数などから、会社に対してのリアクションを可視化できるというのが有難いポイントですね。
またどういう施策が効果的だったのかがわかるようになりました。内定者報を月1回配信しているのですが、PV数が1週間で200くらいいっているものもあれば、ただの業務連絡みたいなのは100いかなかったりするので。関心が高いコンテンツは友人や家族にも見せてくれているのかなと思ったりもします。マーケティング要素も含めて、非常に活用できていると思います。
今期においては、前年内定者の2〜3割が後輩紹介をしてくれていて、そのほとんどが内定承諾をしてくれています。信頼できる人からの、信頼できる情報の結果だと感じています。

リファラル採用は会社作りと並行してやっていく必要がある

ーー様々な施策を実施されているバルテス様ですが、イチオシの施策を教えてください!

どれを一番にしようか悩みますね(笑)
順番つけるの難しいけど…
ひとつは、紹介してくれた友人/後輩の選考状況や様子を紹介者に細かく伝えるようにしていることです。例えば「明日初回面談だから、よかったら一言メッセージ送ってあげてね!」とか「明日最終面接だからエール送ってあげてね!」などを紹介者に送っています。
一般的にリファラル採用って紹介の御礼や合否の連絡はすると思うんですけど、間の連絡ってあまりしないと思うんです。これを細かく行うことにより、紹介者がリクルーターとしても活躍してくれています。
そこから派生して「紹介した後輩の様子が見たい!」とインターンシップの補助スタッフに立候補してくれたりと、巻き込み施策は多くありますね。

あとは今年やり始めたことなんですが、内定辞退者に対してリファラルをPRしています。元々バルテスが好き、いい会社だと思ってくれている方々なので、ある程度は自信をもって紹介していただけるんじゃないかと考えたんです。それに内定辞退した会社から頼ってもらえるのって、僕だったら嬉しいなと(笑)
すでに声をかけた内定辞退者のほとんどから、新卒や第二新卒の紹介が発生しています。

あとはリファラル入社した社員と紹介者のペアでインタビュー記事を作成しています。
入社するタイミングでRefcomeから配信するので、今から来春の入社日が楽しみです!

ーー反対にこれは失敗だったなぁという施策はありますか?

シンプルにインセンティブUPや食事の特典をつけたキャンペーンは、あんまり反応がよくなかったですね。キャンペーン内容に魅力を感じる反面、お金目当てで動いているようなマイナスの印象を持ってしまい、気が引けてしまうとの声も多かったです。
人事・紹介者・候補者でご飯にいきましょう!というのもやってみましたが、お二人の関係性によっては好まれなかったですね(笑)

ーー今後のリファラル採用に対する意気込みを教えてください。

新卒採用はリファラルを推進しやすく、学生に響きやすい施策や若手社員の協力も得やすい施策ができていると思います。バルテスの場合は選考を通じてリファラル採用の土台作りを行えているので、あとはどのようにPRして協力者を増やしていくかが課題です。今は1割強がリファラル入社なんですが、2-3割はリファラルで入社してもらえたら素敵な会社だなと思うので目標にしています。
また経営陣や管理職者の理解なしにリファラル採用を成功させるのは、とても難しいと感じています。当たり前のことなのかもしれないですが、入社してからも「いい会社だな!」と感じてもらうには、採用担当者だけではなく全社的な努力が必要です。なので、人事としてリファラルを推進するだけではなく、現場との目線合わせも大切にしていきたいです。

最後に、リファラル採用って大前提としてエンゲージメントが高くないと成功できないと思われがちですが、そうではないと思っています。
以前、リファラル採用に関する匿名アンケートをとった際に「バルテスのことを友人へ胸を張って自慢できない」といった声をいただいたことがありました。ここにリファラル採用のブラッシュアップポイントが見えたんです。もらった意見に対してすぐ改善に動いてきた結果、働きがいや満足度の向上につながり「リファラルしたい!」という想いを創り出せたのではないかと思います。
この経験から「リファラル採用は会社作りと並行してやっていく必要がある」と学んだので、3-5年後にはさらにリファラル採用が当たり前だという会社になるように頑張っていきたいと思います!

ーー素敵な施策、考え方をたくさん聞かせていただき本当に有難うございました!