エンジニア採用の難しさ

採用に関わっていらっしゃる皆さんが感じているのは「採用が年々難しくなっているよね?」という疑問です。

上司からは、去年と同じ予算をつけているのに、なぜ今年は採用ができないんだ、と指摘されてる方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、中々言い返すことができず、もどかしい思いをしていらっしゃる方も多いです。

厚生労働省の発表している、有効求人倍率は毎月上昇しています
有効求人倍率とは、求職者(仕事を探している人)1人あたり何件の求人があるかを示すものです。
現在は空前の売り手市場であり、有効求人倍率は1990年頃のバブル時期よりも高い水準となっています。

その中でも群を抜いているのが、技術系職種の採用(=エンジニア採用)です。
そういった全体の有効求人倍率が約1.5倍前後という状況下において、エンジニア採用の有効求人倍率は現状でも7倍程あります。

7倍というと1人の候補者に対して、7つの求人があるということです。
エンジニア採用に困っているのは市場全体の課題だといえます。

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エンジニアは転職市場にいない

エンジニアの採用が難しいことの理由は、そもそも転職したいエンジニアの人数が、求人数に対して少ないことに起因します。

厚生労働省が出している「雇用動向調査の概要」によると、

情報通信業の入職(新しい仕事を始める率)率:11.4%
情報通信業の離職(既存の仕事を辞める率)率:9.4%

となっています。

つまり、転職市場には、エンジニア人口の約10%程度しかいないということなのです。

これは言い換えると、エンジニアのうち約90%の人には既存の採用手法(求人媒体や人材紹介)ではアプローチができないということを意味します。

この約90%の方々は転職意向がまだ顕在化していないという意味で転職の潜在層と呼ばれます。
すなわち転職市場にエンジニアがいないのであれば、転職市場に出てくる前の転職潜在層を狙えば良いのです。

転職潜在層に会う方法

求人媒体や人材紹介では会うことができない転職の潜在層ですが、他社はどのような方法でアポイントをとることができているのでしょうか。

主に2つの手法があります。

  1. リファラル採用

リファラル採用は、社員を通して知人・友人の紹介・推薦を受け採用選考を行う手法の事です。
従業員の方のお知り合いを紹介してもらえるので、以下のような人材と出会いやすくなります。

  • 転職意向はないが本当に優秀で自社に非常にマッチした人材
  • 転職に向けてそろそろ動き出そうかなと思っている人材
  1. ダイレクトリクルーティング

次にダイレクトリクルーティングですが、企業が自ら積極的に求める人材を探し出して直接アプローチを行う採用活動のことです。

ダイレクトリクルーティングサービス(ビズリーチ、リクナビNEXT、Wantedlyなど)を使う以外には、例えばFacebookやX(旧Twitter)、LinkdIn、特にエンジニアであればGithubやQiitaなどのSNS経由で、採用担当の方が直接メッセージを送り面接のアポをとりつけます。

このような手法により、転職潜在層と出会うことができます。

転職潜在層を採用する上での注意点

転職の意向がない潜在層の採用は難しいのではないか?そう思われる方も多いかと思います。

事実、DeNA創業者の南場智子さんは、SHOWROOMの前田裕二さんを口説くのに5年もかけたそうです。

本当に必要な人は何年もかけてじっくりと採用していっても良いと思います。

しかしながら、日々採用数を社内の目標として追っている採用担当の立場からするとそんなに待ってられないという事情があります。

そんな中でおすすめしたいのが、転職意向によって初めて会う際の受け皿を最適化するということです。 image (142)

声をかけてみたら、丁度転職活動を始めるところ(転職顕在層)とわかれば、いきなり面接でもいいと思います。

しかし、特に転職意向がない人に関しては最初は会社の外でランチなど懇親会をしたり、会社に招いて見学会をしたりするのをおすすめしています。

エンジニアの方々であれば、勉強会は特に反応がいいようです。

このように転職の潜在層と会うに際して気をつけるべきなのは、すぐに採用面接でふるい落とすようなことをしないということです。少しライトな場でお互いのマッチングを図っていくというのが大事です。

エンジニアをリファラルで採用するメリット

エンジニアはリファラルで転職しやすい

以下の記事のように、エンジニアは他の職種と比べてリファラル採用経由で転職する人が多いという話題は尽きません。
エンジニアはエンジニア以外の職種と比べて、圧倒的に“友達のつて”で転職活動する

以下の図はエンジニアとエンジニア以外の職種で転職の手段を比較した図です。
リファラル関連の項目が以下の2つです。

●友達の所属している会社に訪問した
エンジニア:35.59%
エンジニア以外:13.87%
●友達に他社の人事担当者を紹介してもらった
エンジニア:22.03%
エンジニア以外:11.68%

と明らかに他の職種と比較して、リファラルで転職している人が多いということがわかります。 180730 image05

実際に、当社に所属しているエンジニアに、どうやって転職をしたか聞いてみると、エンジニア5人中4人はリファラル採用経由の入社でした。

例えば当社のエンジニア一条は、この記事にある通り、先に入社していた弊社エンジニア鈴木と大学時代の友人だったことがきっかけで転職しました。

また、紹介をした鈴木に関しても、弊社代表清水と就職活動中に知り合ったことがきっかけで入社をしています。

エンジニア採用時のミスマッチを減らせる

非エンジニアであることも多い採用担当の方々にとって、やったことがないエンジニア職種の採用では色々頭を抱えることが多いかと思います。

  • 採用要件が難しい
  • エンジニアの求めることを理解できていない
  • 能力の高さを見極められない
  • どういう層にスカウトを送ればいいか分からない

こういったお悩みを抱えている場合が多いのではないでしょうか。

一方で、求職者のエンジニアの方々も、非エンジニアの採用担当の方々と話す際、以下のような悩みを抱えています。

これを見るに、エンジニアの方々は他の職種と比較すると、リファラルで入社をしやすいと言えます。

  • 要望を人事に理解してもらいづらい
  • 自分のキャリアを理解してもらいづらい
  • スキルを理解してもらえない
  • 開発環境にこだわりがある

こういったお悩みを、紹介者・被紹介者ともに現場状況や技術に理解がある状態で紹介に至るリファラル採用であれば解決できます。

これにより、入社前にミスマッチを防ぐことができるのです。

リファラルによるエンジニア採用の成功事例

最後にリファラル採用によってエンジニア採用に至った事例を紹介します。

以下にリンクをまとめましたのであわせてご確認ください。
リファラル採用がきっかけで採用状況を大きく好転させることができています。

●ファインディ株式会社様の事例

一過性で終わらない、リファラル採用の再現性を作る

●株式会社Hajimari様の事例

リファラル採用を500%成長させた、Hajimariの採用の自分事化施策とは

●SB C&S株式会社様の事例

Refcomeが実現したSB C&S社の全社的リファラル採用

●freee株式会社様の事例

リファラル採用の紹介プロセスを可視化し、簡易化することによって中途採用での成果を最大化

●バルテス株式会社様の事例

「社員が働きがいを感じ、自信を持ってオススメできる組織作り」に取り組むバルテスの新卒リファラルとは

まとめ

上記のような理由から、エンジニア採用とリファラル採用の相性は非常に良いと言えます。
難易度の高いエンジニアの採用ですが、既存の手法に加えてリファラル採用に取り組むことで解決の道筋が見えてきます。

エンジニア採用でお困りの方はぜひお気軽にお問い合わせください。