「社員にとって紹介したい会社作り」を積極的に推進し、自社の企業成長のために努力されている企業様を表彰対象とした「Referral Recruiting Award 2020」の受賞企業様へのインタビューをご紹介します。

株式会社ブラス(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:河合達明)は、完全貸切ゲストハウスにおける挙式披露宴に関する企画運営を行うブライダル事業を展開し、現在は、全国に直営型の完全貸切ゲストハウス(結婚式場)を23店舗運営しています。また、婚礼衣裳の販売レンタルや外食事業、司会、演出業も行っています。

経営理念である「それぞれの新郎新婦にとって最高の結婚式を創る」ために、独自のスタイルを貫いており、2018~2020年 オリコン顧客満足度®調査「ハウスウエディング」では、3年連続で総合第1位を獲得されました。

今回、株式会社ブラスは「仲間集めをするために最も素晴らしい活動をされている企業」として最優秀賞を受賞しました。 

  • リファラル採用を始めたきっかけ
  • 社員を巻き込むための工夫 
  • これからリファラル採用を導入しようと思っている方へのメッセージ 

などを中心に、具体的な仕組み作りについてお話しをお伺いしました。

サービス支援室室長 城口亨 様(写真右)

2011年株式会社ブラス入社後、結婚式場や衣裳店、レストランでの責任者を経て2018年サービス支援室室長に就任。サービス業務全般の責任者として、全社の結婚式のサポートやサービス指導、アルバイト採用・労務管理などを総括して担当している。

サービス支援室 宮川斉記 様(写真左)

2019年株式会社ブラス入社。結婚式場「マンダリンアリュール」にウェディングプランナーとして配属され、多くの結婚式に携わる。2020年に本社サービス支援室へ異動。アルバイトリファラル採用のフォローアップや日々のサポート業務を担い、LINE導入などの新しい施策にも取り組んでいる。

社員がファンになることで採用が広がっていく

ーー最優秀賞受賞おめでとうございます!改めて喜びのコメントをお願いいたします。

城口様: ありがとうございます!
導入当初は右も左もわからないまま運営に携わっていたのですが、これまでのリファラル採用の取り組みや大切にしていることを振り返りながら、今回のReferral Recruiting Award 2020へのエントリーを書かせてもらいました。
絶対に賞を獲ってやるぞ!っていう気持ちはなかったので、すごく驚いてはいるのですが(笑)当社を広めていくために大切にしている「ファン作り」に共感してもらい、評価していただけたことが本当に嬉しいです。

宮川様: 私はリファラル採用に携わり始めたのが最近なのですが、今回のエントリーで1年間何をやってきたのかを知ることができました。また、やってきたことが間違いじゃなかったということもわかり、自信にもつながりました。各店舗の担当にも感謝して、より一層リファラル採用を広めていけたら、もっといい方向に進むと思っています。
私自身もまさかグランプリをいただけるなんて思っていなかったので驚いているのですが、すごく嬉しいです。ありがとうございます!

ーー授賞式当日も驚かれていたのが印象的でした(笑) でははじめに、リファラル採用を始めたきっかけを教えてください。

城口様: 我々は一緒に結婚式を創る仲間であるアルバイトのサービススタッフのことを、敬意をこめてPJ(pretty job)と呼んでいます。
「それぞれの新郎新婦にとって最高の結婚式を創る」という当社の理念の中で、結婚式に携わる全てのスタッフが同じ方向を見て取り組まないと、最高の結婚式はできないと思っています。そしてスタッフの中でも、一番お客様と接する機会の多いPJメンバーが大切な存在なんです。そのPJさんをどのように採用していくかを考える中で、リファラル採用との出会いがありました。

通常、結婚式場ではサービススタッフを配膳会社に外注していることが多いです。そのため、我々のように自社で全て採用するということは効率が悪いんです。それでも、同じ方向をみて取り組むことが大切だと思っているので、自社で採用をしています。「会社への関心や、結婚式への想いが強いアルバイトを今以上にもっと集めたい」と思ったのがリファラル採用を始めたのがきっかけですね。
また、学生アルバイトが多いので、最終学年になると入れ替わりがあるんです。事業を拡大していく中で、安定した人材を確保していい結婚式を作りたいという気持ちもあります。
これまで媒体も使っていたのですが、そういった理由からも新たな採用チャネルとしてリファラル採用に取り組むことを決めました。

リファラル採用を始める前からも、店舗によっては兄弟を誘うとか、お母さんが息子さんを誘うといった紹介事例がありました。地元愛が強い人が多い店舗は特にそうですね(笑)そういった紹介で入社してくれた方は、同じ想いを持って入ってくれるのでアルバイトを長く続けてくれる傾向があります。
我々が大切にしている「ファン作り」はお客様だけではなく、PJさんに対しても同じだと思っています。先ほどお話したように、一人がファンになってくれたことでどんどん採用が広がっていくので、Refcomeを導入すれば横展開できると思って導入を決めました。

ブラス様

ーーすごいですね、本当に魅力的な会社だからこそ家族ぐるみでの紹介も発生するんでしょうね! ここからは社員を巻き込むために実施された施策について教えてください。

城口様: 各店舗のPJ担当者が直接アルバイトスタッフと関わっていくので、PJ担当にどうアプローチしていくのかが重要だと思っています。

宮川様: 元々はRefcomeアプリ登録推奨のポスター掲示や店舗MTGでの声かけをお願いしていたのですが、登録数は思ったように伸びませんでした。そこで、新しく入社してくれたPJさんに対しては、入社手続きのフローにリファラル採用の説明と登録を加えた形です。説明時には、求人媒体とリファラル採用の違いやメリットを伝えてもらうようにしました。

ーー入社手続きの中でRefcomeアプリの登録を推奨されていたんですね! 現在はアプリインストール率100%とのことですが、何か工夫されたことはありますか?

城口様: 店舗数拡大に伴い、PJ担当が新しい担当に引継ぎをすることが増えていたのですが、それぞれ伝える内容に相違がありました。そのため、「入社してきた子にはこの説明します」「この書類を渡してください」と内容を統一して、その中にRefcomeアプリに登録するというのをマストで入れました。
また、PJ担当が変わるタイミングで「リファラル採用とは何か」を宮川が改めて新しい担当に説明する時間をとり、リファラル採用の大切さを落とし込んでくれました。

宮川様: PJ担当に向けて「友達からの紹介は会社の雰囲気を伝えやすいので、会社にとっても友人にとっても良いことだ」ということをしっかり伝えました。
また地域/店舗ごとにも色が違うので、どうすれば学生さんがアプローチしやすくなるかを各PJ担当にヒアリングして、内容を考えていきました。

ーー【PJへ情報共有用のLINEアカウントの導入】施策についてもお聞かせください。

宮川様: 「ゼロから人材を育てて楽しく働いてもらう」や「PJさんにもブラスのファンになってもらう」という企業マインドがあるので、ブラスの魅力を伝えるためにRefcomeでの記事コンテンツをLINEで配信しています。
友人紹介をする時以外は、Refcomeアプリを開くきっかけがあまりないという部分を改善するためにLINEを導入しました。毎日開くLINEに、様々な記事コンテンツを配信することでRefcomeに触れてもらう機会を増やしています。
昨年改めて、PJ担当にLINEの使用方法の説明会を実施して理解を深めました。LINE説明会後、副次的な効果として自分の立場役割が明確になり、頼ってもらえることも多くなりました。

楽しく仕事ができるよう環境作りをすることが紹介につながっている

ーー成功ばかりではなく大変だったこともあると思うのですが、印象に残っている失敗エピソードを教えてください。

城口様: リファラル制度導入時は、自分の中に落としこめていませんでした。「リファラル採用やるからよろしく」と各PJ担当に甘えていて、なかなか浸透しなかったことは反省しています。
しかし「ファン作りとは何か」「お客様だけではなく、働いている人に対してはどうか」と考えた時に、ブラスで働くことは楽しいと伝えることが大切なことだと、自分の中で新たに発見できました。その視点からリファラルもアプローチするようになりました。
社員も経営理念に沿って働いていますし、PJさんもただ働いているだけの存在ではないということが、他社との明確な違いだと伝えることが大切だと気づけました。

ブラス様インタビュー画像

ーーこれからリファラル採用を導入しようとしている方に一言お願いいたします。

宮川様: 好きな職場、誇れる仕事だから紹介したくなるというのが本質だと思っています。「リファラル採用をどう認知させるか」というよりも、職場の環境作りに目を向けることが大事だと思いますね。

城口様: リファラル採用のいいところは、同じ想いを持った人材に長く働いてもらえることだと思っています。仕事の内容や仲間のことを知った上で入社してくれるところが、媒体との違いであり、すごくいいところなんですよね。そのため、自分たちがどういう仕事をしていて、どういう人を求めているのかを採用担当が明確に伝えることが大切だと思います。

ーーリファラル採用の今後の展望について聞かせてください。

宮川様: 熱い想いをもったPJを集めることができれば、私たちの目指すいい結婚式ができると思うので、そのためにリファラル採用をブラッシュアップしていきたいです。PJ担当やPJさんの意見を取り入れながら、利用しやすい仕組み作りをしていきたいと思っています。そのためのサポートも頑張りたいです。
興味を持ってもらえるように記事コンテンツの更新も頑張りながら、SNS含め情報発信にも挑戦していきたいです。

城口様: ブラスでは「それぞれの新郎新婦にとって最高の結婚式を創る」を掲げて、本社含め各店舗で頑張っています。その中でPJさんの存在はなくてはならない存在なので、その子たちがブラスが大好き、店舗が大好き、仲間が大好きと思ってもらえるようにしたいです。楽しく仕事ができるよう環境作りをしていくことが大切だと思っているので、整理しながら進めていきたいですね。

ーー我々も学ばせていただくことが多くありました。貴重なお話しありがとうございました!