事例① IT業界×中途採用:株式会社セールスフォース・ドットコム

リファラル採用に注力した背景は?

2012年頃には、すでにリファラル採用の制度はありましたが、エージェント経由の採用がメインで、リファラル採用はほんの一部の状況でした。
しかし、会社が成長を遂げる過程において必要とされる採用人数を満たし、社員の定着化をはかるためにも、リファラル採用へ力を入れることが必須と考えていました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

まずは、社内に対して「募集中のポジション告知」を行いました。「こういう枠(ポジション)が空いているので力を貸して欲しい」というメッセージを、採用部門から社内コミュニケーションツールで配信しました。
さらに、経営層からも社内に周知してもらいました。そして、紹介した社員の中に対して旅行券をプレゼントするなど、社員が進んで社員紹介をしたくなるようなキャンペーンも実施しています。

得られた効果は?

リファラルによる採用が増えた結果、離職率が下がりました。それに加えて社員一人ひとりのプロダクティビティも上がりました。おそらく、社員が自分の経験からそれぞれのポジションに必要なスキルセットや環境を理解したうえで紹介してくれていることでうまくいっている状況です。

現在では、年間採用人数の約半数をリファラル採用経由で採用できています。

参考:株式会社セールスフォース・ドットコムのRefcome導入事例|グローバル全体で行う社員紹介制度。日本でも社員のエンゲージメントを強化し、自発的に仲間を募るカルチャーを創出。

事例② IT業界×中途採用:freee株式会社

リファラル採用に注力した背景は?

創業時からリファラル採用をずっとやってきています。「自分たちのメンバーは自分たちで集めたいね」ということを代表含めみんな思っています。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

社員に数字を追わせるのではなく、紹介してくれた社員を表彰するなどをすることで、「リファラル採用はすごく良い影響があるのだな」ということを社員が理解して、自発的にやってもらうことを意識しています。

得られた効果は?

面接後の内定率が他の手段と違います。
働いている社員が最も自分の会社のことを知っているので、内定率が上がるのは必然です。
採用したい人物像を伝えた上で、社員が「自分の友達は、合うと思う」と紹介してくれるときのマッチ度は、非常に高いと実感していますし、信頼しています。

参考:freee株式会社のRefcome導入事例|リファラル採用の紹介プロセスを可視化し、簡易化することによって中途採用での成果を最大化

事例③ IT業界×中途採用:株式会社SmartHR

リファラル採用に注力した背景

リファラルの施策を考え始めた頃は、まだ社員が16名でした。まずは紹介したいと思えるような会社かどうかを計測したくて「色んな条件がマッチした場合に、会社に知人を紹介したいと思うかどうか」をアンケートで調査したら、全員が「紹介したい」と答えてくれたんです。

また、採用担当が1動いて1の効果を得る労働集約型のような手法ではなく、紹介で入社した社員がさらに別の人を紹介してくれる、会社に合う人が効果的に採用できる施策だと思っていたので、早めに導入したいと思っていました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

推進には課題もありました。
アンケートの結果には「紹介した友人が選考で落とされたら気まずい」と言う声もありました。不採用となった場合でも、社員と候補者の関係性が崩れないようなサポートを会社がしなければ、リファラル採用は増えていかないなと感じました。

なので、『ごめんねごはん制度』というものを作りました。この制度は社員に紹介いただいた方が選考で採用に至らなかった場合、会社負担でその方を会食にお連れ出来る制度です。

紹介された側からしても、知人の会社の選考に進んで望む結果にならなかった時の精神的な負荷ってとても高いです。なので、なるべく紹介者のフォローをしたいという気持ちを尊重したいと思いますし、「仮にむずかしい結果になったとしても美味しいごはんご馳走するから一度受けてみない?」と社員側も誘いやすくなる側面もあるかなと思い、制度をつくりました。

得られた効果は?

社員が増えると紹介も増えます。
リファラルでの応募の場合、他のチャネルからの応募に比べ10倍以上の内定率になっているので、選考の効率が上がることもメリットの一つですね。
従業員の30%ぐらいがリファラルでの採用となっています。

参考:株式会社SmartHRのRefcome導入事例|常に進化し続けたい!SmartHR式リファラル活用

事例④ IT業界×中途採用:ファインディ株式会社

リファラル採用に注力した背景

2022年の秋頃に、ファインディも100名を超える組織になっていくのが見えてきたので、組織の活性化を戦略的に推進すべく、何から進めるべきか議論を開始しました。そこでテーマに挙がったのが「リファラル採用」でした。
2023年は採用目標数も増加することがわかっていた中で、ポテンシャルを感じていたことに加え、リファラル採用を推進した結果として組織活性にも繋がる可能性を感じていたので、このタイミングで加速するしかないと考え、踏み切りました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

リファラル採用の認知度・理解度の向上に向けた広報施策と、タレントプール運用の仕組みを構築してきました。
広報施策については、週次での社員インタビュー記事を公開することや全社定例会でリファラル採用の進捗を共有するパートを設けるなど、質だけでなく量を意識して行動してきました。タレントプール運用の仕組み構築については、Refcome Teamsをインフラとしながら人脈想起を目的としたワークショップの定期開催によりリストを作り、負担がない形で社員に協力してもらえるようなコミュニケーション設計、フォローアップの仕組み等まで穴の空いたバケツにならないよう丁寧に設計しました。

得られた効果は?

KGIである内定承諾数は、昨対比2倍以上の成果が出ており、毎月リファラル経由での決定が出せる状態を構築できています。また、リファラル経由でなければ接点を持つことができなかった経営レイヤーの方の採用にも成功しました。
ただ、この成果が一過性のものでは意味がないと思っています。一過性のもので終わらせないためにタレントプールを作っているわけですが、実は既に600名以上のリストができています。タレントプールについては、2022年以前は0名だったので、大きく飛躍しています。

参考:ファインディ株式会社のRefcome導入事例|一過性で終わらない、リファラル採用の再現性を作る

事例⑤ IT業界×中途採用:株式会社Hajimari

リファラル採用に注力した背景

過去の経験から、リファラル採用の方が通常の採用方法よりも定着率がよく、その後の戦力になりやすく文化の継承がしやすいというのを感じていました。
また、目標とする採用人数が新卒・中途ともに増えたことも理由にあります。それまでも莫大な採用コストがかかっていたので、採用人数を増やすに伴いコストも増大してしまう恐れがありました。リファラル採用を強化するならば、今しかないといった状況でした。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

Refcomeを導入して社員全員が共通して使うツールとすることで、一部の社員だけの取り組みから全社員でやるものとして、仕組み化しました。今までは、採用は人事がやるものという空気感があったのですが、「みんなで採用しよう」という流れを作れてきているのではないかと感じています。
また、いきなりカジュアル面談やイベントに候補者を呼んでもらうのではなく、タレントプール作りからスタートすることで、紹介のハードルが格段に下がるということは、大きな発見でした。

得られた効果は?

今までは、年間で数件しか紹介が起きなかった状態から、200件以上のタレントプールがRefcome Teamsに登録されていったことは驚きでした。そこから結果として多くの方にリファラル候補者向けイベントに参加していただけました。半年で面談が35件獲得できたことは、飛躍的な成果でした。

参考:株式会社HajimariのRefcome導入事例|リファラル採用を500%成長させた、Hajimariの採用の自分事化施策とは

事例⑥ IT業界×中途採用:SB C&S株式会社

リファラル採用に注力した背景

「社員紹介キャンペーン」は約5~6年にわたって実施してきましたが、その存在が全社員に周知されているわけではなく、成果も頭打ちに達していました。我々の会社だけの問題ではないですが、中途採用の需要が年々増加しており、特にエンジニアやIT業界の経験者の獲得が難しくなっています。さらに、労働人口の減少も進んでおり、特定の採用チャネルのみに依存した採用では、中途採用を十分に行うことが難しい状況です。
そんな中、社員紹介を通じて入社した人々の定着率が約90%と非常に高かったことから、中長期的な視点で採用戦略を見直す際、社員紹介のさらなる推進と活性化が我々にとってはるかに効率的であり、大きなメリットをもたらすと考えました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

まずはリファラル採用専用アプリ「Refcome」の導入を行いました。既存社員への周知はもちろん、中途入社者が入社初日と翌日に必ず参加するオリエンテーションでも「社員紹介キャンペーン」の周知とアプリのダウンロードを案内しています。さらに、紹介カードの配布も行っています。
また、報奨金の支払いフローを見直しました。会食制度を新たに導入し、社内ポータルでのブログ配信やペアインタビューの実施。さらには広報室と連携して社内報で発信するなどの取り組みを実施しました。

得られた効果は?

応募数が飛躍的に増加しました。今後、この増加した応募をどのように有意義な結果に結びつけていくかが、私たちの施策の運用方法によって大きく左右されると考えています。

SB C&S株式会社のRefcome導入事例|Refcomeが実現したSB C&S社の全社的リファラル採用

事例⑦ 人材業界×中途採用:株式会社ビズリーチ

リファラル採用に注力した背景

創業当時からリファラル採用を行っているので、改めてリファラル採用しよう、と思ったわけではないです。今は展開している事業領域が広がってきているのですが、少し前までは人事や採用領域の事業がほぼ全てでした。
これらの事業を展開する中で、世の中に対して「待ちの採用ではなく、攻めの採用をしていこう」と謳っています。だから、僕たち自身がそれをやり続けたい、体現したいという思いが常にあります。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

2013年頃、会社が大きくなり始めてリファラル採用が一時的に鈍化した時期がありました。その時、「やっぱりリファラル採用で仲間を探し続けるのは大事だよね」と立ち上がってくれたメンバーがいました。彼らが主導して、「リクルーティングプロジェクト(以下、リクプロ)」を立ち上げました。

社員をチームに分けて、3か月でチームにつき1人の方にご入社を意思決定してもらおう、そのためにみんなでノウハウを共有しながらリファラル採用を行っていこうという施策です。

その後、3年くらい前からリクプロは原則、立候補制のプロジェクトになっています。現在、社内の約4割がリクルーターとしてリクプロに携わってくれています。

得られた効果は?

いくつかの採用経路がありますが、その中でもリファラル採用で入社した社員が一番多いです。具体的には、リファラル採用が4割くらいを占めます。

参考:株式会社ビズリーチの事例記事|「事業創りは仲間探し」ビズリーチ社のリファラル採用成功の秘訣とは?

事例⑧ 小売業界×アルバイト採用:株式会社薬王堂

リファラル採用に注力した背景

リファラル採用に期待したポイントは、転職する可能性がある方はもちろんたくさんいらっしゃるのですが、実際にアクションを起こして職探しをされる方は、全体の約10%程度だという数値に注目しました。
登録販売者の採用に課題があり、「転職はしたいけど行動には移していない方」へアプローチを広げることが採用人数の拡大につながると考えたのですが、そのような方へのアプローチは、やはり求人媒体ではなく、身内や友人などからの紹介という形になるのではないかと考えました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

まずは、店舗運営部でエリア店舗に責任を持つメンバー20名に説明を行い、上から落として行く形を取りました。ただし、徹底した上意下達を行ったのではなく、問題意識を持ってくれているメンバーから自然と落ちていくことを期待して推進しました。責任者からチーフへと落ち、現場に広まっていく形です。もちろん、単発の説明ではなく、数回ほど繰り返して説明をしていきました。
また、キックオフを開いた際にリファラル採用で採りたい人数について協議していました。個人的な考えなのですが、リファラル採用を意識して活動する人は全員でなくとも、10%の社員でもいいから、少しでも浸透すればという思いが私にはありました。まず上から落として、その中でやる気のある人や問題意識のある人が下に落としていくことで十分なのではないかと。私はあまり徹底せずとも、誰かは絶対に関心を持つだろうなと信じていました。

得られた効果は?

パート・アルバイトだけでなく登録販売者も採用でき、競合企業から入社してくれる方や登録販売者の資格を使ってない資格が休眠となっている方がこんなにもいるのかと、そのことに大変驚きました。まさに、期待していた「転職したいけど、職探しなどの具体的なアクションを起こせていない方」にアプローチができた実感を得ています。

参考:株式会社薬王堂のRefcome導入事例|転職潜在層へのアプローチを広げる薬王堂。リファラル採用を会社に浸透させる取り組みとは?

事例⑨ 訪問看護業界×中途採用:LE.O.VE株式会社

リファラル採用に注力した背景

最初は紹介会社をメインに採用活動を行っていたが、採用コストがかかります。
そこで、社員が会社説明をすることで低コストの採用が実現され、定着率も高いリファラル採用に目を付け、開始しました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

現場社員から最強の協力者を得ました。現場で働いているスタッフで、リファラル採用に積極的に参加してくれたスタッフに協力を得て、どうすれば現場のスタッフが動くかを相談したり、一緒に施策を打ち出したりしました。

現場からの協力者がいると、スタッフ目線で考えられるし、現場スタッフから声掛けした方が間違いなく全体に浸透します。

リファラル採用のメリットを周知することによって「やらなければならない」という義務感を社員に抱かせることができました。人事側からスタートしていったリファラル採用ですが、ようやく文化として根付いてきています。

得られた効果は?

半年の間にリファラル採用でのスカウトはすでに200件以上、応募者は100名近くと伸びてきていて、内定も決まっています。
現在は、採用のうち13%はリファラル採用経由となります。

また、マッチングミスが少ないことはリファラル採用の大きな魅力で、現在リファラル採用による入職者の定着率は100%です。

参考:LE.O.VE株式会社のRefcome導入事例|採用難業界でも通用するリファラル採用〜人事と現場メンバーの強力なタッグによるリファラル採用の全社推進〜

事例⑩ 飲食業界×中途採用:株式会社串カツ田中ホールディングス

リファラル採用に注力した背景

求人広告だけでは目標採用人数に達しないため、人材紹介会社を活用するようになっていました。人材紹介会社からの紹介が増えたことで採用人数は順調に増えていきました。ただ、別の課題が出ました。

1つは、採用コストの高騰です。以前と比較すると2倍近くになりました。
もう1つは、離職率が上がったことです。元々の離職率は17%くらいだったのが、37%くらいになってしまいました。

「これは何か対策をしなければいけない」と思っていたタイミングで色々な企業の人事の方に話を聞かせていただきました。その中で、ある企業様からオススメされたのがリファラル採用でした。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

経営を含めた全社でリファラル採用を推進しました。
採用コストの高騰や離職率の高まりという課題を経営陣も認識したことで、「会社全体でリファラル採用を推進しよう」といった変化が生まれました。

全社員を集めた全社会議の場でこの方針を共有することにしました。リファラル採用の制度について説明しました。
また、社長からは全社員に対して現状の課題感をオープンに伝えました。採用に費やしている金額や離職率について全て話しました。これが効果的だったと思います。

社員が友人を紹介しやすい環境づくりも進めていきました。「社員のみんなに還元するために、リファラル採用を推進していく」という経営陣の思いを体現するためです。具体的には福利厚生を変更しました。

得られた効果は?

採用費を抑えられました。人材紹介経由では成功報酬フィーとして100万円近く費用が発生しますが、安い採用費に抑えられています。
また、離職率の低下という効果もありました。導入前は離職率が30%を超えていましたが、劇的に下がりました。

参考:株式会社串カツ田中ホールディングスのRefcome導入事例|リファラル経由の採用の大幅増加と同時に離職率低下・採用コスト削減も実現

事例⑪ 飲食業界×アルバイト採用:株式会社すかいらーくホールディングス

リファラル採用に注力した背景

リファラル採用を導入したきっかけは、採用のあり方を変えなくてはならないという想いからでした。

社会情勢として、2020年までに340万人の労働人口が減少するといわれています。また、5年前と比較して、求人掲載数は4倍になっており、応募効果が1/4以下になってもおかしくない状況です。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

すかいらーくのオンライン優待券5,000円分を入社者・紹介者双方のインセンティブとしました。条件としては、採用後20時間勤務した後。各人のメールアドレス宛にオンライン優待券を配信しています。

他にも、3,000名のマネジャーが集う合同マネジャー会議で、社長がトップメッセージとしてリファラル採用を推進するよう発信しました。
合同マネジャー会議で「友人紹介」優秀マネジャーを表彰し、「友人紹介」も会社としての重要施策であることを明確にしました。

また、定期的に社内報で発信をしています。紹介した人、された人のメッセージを収集、環境整備の啓蒙・事例紹介・イラストでの紹介など工夫をしました。

得られた効果は?

すかいらーくグループの社員数は約6,000名。アルバイト(クルー)の人数は、10万人を超えます。
クルーの方は年間5万人が卒業や転居など、様々な理由で離職するため、毎年5万人を採用しなくてはならないという現状があります。現在は約7,000名をリファラル採用で採用しています。

また、リファラル採用は、当社の業務内容や働く環境などを十分に理解している方が合う人を紹介してくれます。結果としてこの5年間で定着率が良いことなどのメリットも分かってきました。

事例⑫ 飲食業界×アルバイト採用:株式会社glob

リファラル採用に注力した背景

急激な採用マーケットの変貌に大きな危機感を感じています。アルバイトさんのメインターゲットである高校生、大学生は紙の求人媒体は見ていない、求人媒体も掲載件数が多すぎて、求人記事が溢れている中、自社の求人を発見してもらうことは難しいと思います。

その中でこの課題を解決するには、「自力採用」をしていくしかない、そういう結論に至りました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

飲食店の場合、その店舗の売り上げに責任を持つのは店長となります。しかし、その売り上げを確保するのに必要なのは、店舗で働く人材の確保となります。

人がいなければ店舗は回りません。逆に言えば、人さえ確保できれば売り上げが伸びていきます。それを店長である社員には、根気良く教育を続けています。

つまり、その店舗での売り上げ増の根幹にある、アルバイト採用の成功は、店長が握っているということです。アルバイトの7割程度が学生さんなので、そのアルバイトに好かれる店長なのか、そうでないのかが一番大きい要素となります。

得られた効果は?

数ヶ月で100名以上のアルバイト採用をリファラル経由で成功しています。

参考:株式会社globのRefcome導入事例|アルバイト採用のパラダイムシフト〜glob様のアルバイト採用戦略〜

事例⑬ メーカー業界×新卒採用:株式会社荏原製作所

リファラル採用に注力した背景

新卒や第二新卒といった若手世代の働き手が減っていくなかで、エージェントやナビサイトだけでは採用が厳しくなってきています。特に私たちのような技術系の専門人材を多く必要とする企業においては採用競争が激化していて、採用に社員の協力が不可欠でした。

また、リファラル採用に取り組むことで、会社の”今の状態”を知りたかったんです。リファラル採用を始めてみて、会社への満足度が高い社員が多ければ紹介が発生する、逆に紹介がないのであれば会社に何らかの課題があるはず。
リファラルを通じてそれが見えてくると思いました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

リファラルを始める際に、最初から社員全員を巻き込むのはハードルが高いと思い、まずは普段から友人とキャリアについて話す機会が多い若手社員を対象に進めました。

具体的には、リフカムが用意してくれたリファラルアンケートを内定者と入社5年目までの新卒社員400名程に実施しました。これにより、リファラルに対して協力的・中立的・非協力的な社員群がみえてきました。

その後、若手社員のなかで希望者を中心にリファラル採用の進め方や目的、ツールの利用方法の説明を行いました。同様のやり方で対象者を10年目までの社員、中途入社2年目までの社員へと広げていきました。

得られた効果は?

アンケートは推進メンバーを見つけ出すだけではなく、社員のリファラルに対する印象や、会社への改善要望などリアルな意見が聞けたのもよかったです。

事前アンケートを実施したおかげで、リファラルの周知を効果的に行うことができたので、難しいと考えていた専門性の高い若手中途人材の紹介が発生し、そこから入社に繋がる嬉しい成果も得られました。

参考:株式会社荏原製作所のRefcome導入事例|100年企業、荏原製作所が実践する新卒リファラル採用とは

事例⑭ メーカー業界×中途採用:オムロン株式会社

リファラル採用に注力した背景

当社のキャリア採用においては、エージェントへの依存が非常に高い状態でした。エージェント経由の採用は、スピーディーで費用対効果も良いというメリットがありますが、市場の動向を見ると、この依存状態を続けると将来的に採用が困難になると感じていました。そこで、広義のダイレクトリクルーティングを強化する必要があると考え、顕在層だけでなく潜在層にも直接アプローチできるリファラル採用の制度導入に着手しました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

サイネージ展開と説明会の実施を1年間毎月続けました。説明会の参加人数は月によってまちまちでしたが、毎月新しい協力者が増え、リファラルに関する問い合わせも週に1回程度入るようになりました。制度利用者にきっかけを確認した際に、「サイネージの告知を見て」と聞いた時は、確かな影響力を感じました。

説明会に関しては、希望者へリファラルカードの配布も実施しました。SNSで簡単に紹介はできるものの、コロナ禍が落ち着き対面の場が増えたことで、手渡しで使用できるリファラルカードを欲しいと言ってもらえることが多かったです。また、地方の事業所にポスターを掲示したり、事業所内のカフェなど人が集まる場所にQRコードPOPやリファラルカードを設置するなど、事業所と連携した施策も行いました。

得られた効果は?

リファラル採用の導線が確立されたこと自体が、大きな成果だと考えています。以前は、社員が誰かを紹介したいと思っても、そのプロセスや連絡方法が不明確で、結果として人事に直接相談するケースが多かったです。そのため、応募の手続きや管理の面でかなり手間がかかっており、機会損失があったのも事実です。

しかし、今は「社員紹介はこの方法でできます」という手順が明確になり、みんながその方法を理解して共通の認識を持てるようになったことが、一番の変化であり成果だと思います。

参考:オムロン株式会社のRefcome導入事例|会社と人にとってWin-Winな縁をつくることが採用の重要な役割

事例⑮ 金融業界×新卒採用:株式会社クレディセゾン

リファラル採用に注力した背景

大きく3つあり、1つは母集団形成の観点です。
事業が多角化するなかで新卒採用においても「変革人材」を求めています。この変革人材というのは、「自ら先頭に立って切り開いていく力を持っている人」と定義しています。リファラルで社員や内定者が母集団形成に携わってもらうことで、求める人物像に近い母集団が形成できるのは?と思いました。

また、親和性の高い人材に応募してもらうことでミスマッチの機会を減らしたいと思いました。

そして、3つ目は親和性の高い母集団が形成できれば、ナビの運用にかかっていた人事部の工数やコストも結果的に抑えられるのではという狙いがありました。

どのようにリファラル採用を推進したのか?

まずは10月の内定式で案内するため、リフカム内でのエントリーページ作成や、リファラル採用の意義を伝えるためのコンテンツを準備しました。
特に、リファラルの導入背景や意義をきちんと伝えることには重きをおきました。共感を得たうえで取り組んで欲しい、という想いがありました。

得られた効果は?

想定よりも多くの紹介がありました。
また、内定者の意識が変化したことは大きいと思っています。リファラルを通じて会社の良さを仲間に語ったり、なぜこの会社に決めたのかを改めて自己整理することで、内定者にとってもすごく意義のある活動になっていると思います。

参考:株式会社クレディセゾンのRefcome導入事例|「変革人材」を求めるクレディセゾンに聞いた。新卒採用でリファラルに取り組む理由とは?