Refcome(リフカム)- リファラル採用を活性化するクラウドサービス

紹介したい会社作りを加速させるメディアReferral Insight

社員の定着

アライアンス型組織のポイント早わかり!

2019.2.28#組織づくり

高度成長を支えた20世紀型の組織論は、21世紀に入ってその問題点が指摘されています。

デジタルネットワークによって世界がつながった時代にふさわしい組織論が待望されているのです。

さまざまな魅力的な組織論が提案されていますが、なかでも「アライアンス型組織」は大きな注目を浴びています。

この記事では、この考え方が示された書籍「ALLIANCE」をもとにして、アライアンス型組織のポイントをわかりやすく解説していきます。

新世代型組織論としての「アライアンス」

まず、旧来の組織の問題点を示し、アライアンス型組織と比較して、その2つの基本要素と可能性についてまとめます。

旧来の組織の問題点

組織に属し、その一員としての職責を果たすことで、その対価を受け取るのが給与所得者です。

この場合の組織は、会社と呼ばれます。

「家族的経営」という言葉があるように、特に20世紀の高度成長期の日本の会社は、経営陣も管理職も一般社員も、まるで家族のような共同体であると考えられてきました。

組織の一員である限り、非常に密度の高いコミュニケーションと昇進機会などが与えられたのです。

その反面、いったんその会社を辞めてしまうと、それまでの社会的な関係性は崩れ去ります。

会社を辞める意志を固めた社員は、極秘裏に次の就職先を探す活動を行うのが一般的であり、転職を積極的に推奨することはないのです。

アライアンス型組織の可能性

アライアンスとは、組織とその構成員の関係を互恵的なものにするための活性化手法のことです。

組織がアライアンス型であるためには、以下の2つの基本要素が必要になります。

1つ目は、すべての雇用関係が双方向性を持っていることです。

旧来の組織では、雇用関係は非対称になっています。

一般的には、雇用者側の権は大きく、被雇用者側は不安定な状況に置かれています。

だからこそ、労働基準法などによって、労働者の権利を保護する法的な枠組みが整備されてきたという歴史的経緯があるわけです。

アライアンス型組織では、雇用者も被雇用者も基本的には対等な立場にあります。

つまり、雇用者である組織は、組織のパフォーマンスを高めるために、協力してくれるパートナーとしての被雇用者を迎え入れるのです。

一方で、被雇用者としての社員は、自分のスキルやキャリアアップの方向性を明確にして、その方向に合う業務を組織内で任せてもらうのです。

自分のやりたいことと組織が期待する役割が一致するので、パフォーマンスを上げれば上げるほど、双方にとってメリットが増大します。

2つ目は、社員と会社のそれぞれのメリットについて、雇用する時点で明確になっていることです。

たとえば、求職情報などで「当社ではさまざまな経験が可能です」という表現をよく見かけます。

雇用者としては、応募を考えている人に対して、複数のスキルやキャリアアップが可能なことを示そうという意図は感じられますが、具体性に欠けている面は否めません。

アライアンス型組織では、ある目標をどの期間で達成すれば、どのようなスキルが身につけられるのかについて、雇用者と被雇用者のあいだで、十分かつ具体的な合意をするのです。

そして、決められた期間の満了が近づいた段階でレビューを行い、次の期間に移行するか、ほかのキャリアに進むかの選択を行います。

ここで、ほかのキャリアを選んだとしても、その組織との関係が消滅してしまう訳ではなく「卒業生」として、良好で互恵的関係を保持していくことになります。

アライアンス導入のポイントは「コミットメント期間」

コミットメント期間とは、仕事の具体的内容と達成目標が「時間的期限つき」で設定された合意内容のことです。

組織内での仕事をこなす際には、担当者に対してあるミッションが提示され、それを期限内に成し遂げることが一般的です。

コミットメント期間を設定する際には、さらに個人の信用が強く求められることになります。

逆に言えば、この点を明確にすることでスキルがアップして、個人的なブランド力の向上が見込まれます。

つまり、その組織を離れて、外部の他社に転職した場合でも有効なスキルが身につくのです。

コミットメント期間を明確にしておけば、労使双方とも誠実な関係を維持することができます。

たとえば、ある会社に勤める社員がいて、全く興味がなく、やる気が起きない仕事を、上司からの命令で仕方なくこなしていれば生産性の向上は望めません。

これは、自分自身に対して誠実ではないために起こる現象です。

ここで、コミットメント期間を明確に設定しておけば、この例のような労使双方にとって不幸な状態を防ぐことが可能になります。

なぜなら、自分のやりたい仕事について上司とコミュニケーションが取れており、その方向性に合ったミッションについて合意して仕事を進められるからです。

また、労使双方が誠実であれば信頼関係の醸成にも役立つため、社員がほかの組織に移ったり、起業したりしたあとでもパートナーシップが消え去ることがありません。

コミットメント期間の3つのタイプ:ローテーション型

具体的にコミットメント期間を設定する場合には、組織と構成員の関係によって、大まかに3つのタイプに分けることができます。

構成員ごとにパーソナライズされていないタイプは「ローテーション型」と呼ばれています。

このタイプは構成員の入れ替えが容易な点が特徴です。

より細かく分けると、このローテーション型にも2つの種類があり、新卒採用者や経験の浅い社員などが対象となるものと、新人からベテランまで広く採用可能なものがあるのです。

2つとも体系化されていて汎用性があるのですが、目的が異なっています。

前者は将来的な別の業務に向けての訓練を目的としており、会社とその本人と双方にとって長期的な視野でパートナーシップが構築できるかどうかを検証する機会となるのです。

また、後者は現在担当している職務とその本人との相性を高めることにフォーカスされています。

どちらかといえば、ブルーカラーの仕事のコミットメント期間は、この後者のタイプになるでしょう。

コミットメント期間の3つのタイプ:変革型

変革型タイプのコミットメント期間は、構成員ごとにパーソナライズされている点が、前述のローテーション型との相違点です。

体系化はされていないため、期間はそれぞれで異なり、労使双方で合意されたミッションを達成することが重視されます。

具体的合意内容は、直属の上司と部下である本人が話し合いで決めます。

通常は1対1の面談が基本です。たとえると、変革型コミットメント期間とは、いわば目標と期限を決めた「約束」のようなものと言えます。

この約束によって自分のキャリアを向上させ、同時に所属する組織を変革していくのです。

変革型のコミットメント期間を、同じ組織内で複数回経験できるようにしておくと、定期的な社内異動のタイミングとしても活用できます。

異なる部署へ異動することは、既存の組織では好まれない場合が多いのですが、アライアンス型組織ではではポジティブな行為としてみなされます。

なぜなら、同じ部署で垂直方向に経験を積むだけではなく、水平方向に異なる経験を積むことは、キャリアの汎用性を高めるには有効な方法だからです。

なお、変革型の場合の期間については、一般的には2~5年間から始めて、次の期間は次第に長期に渡ることもあります。

コミットメント期間の設定により、組織とその構成員のパートナーシップが強くなれば、さらに高レベルなミッションが掲げられるため、それに応じて必要な時間も伸びるからです。

コミットメント期間の3つのタイプ:基盤型

基盤型コミットメント期間が設定に可能になる条件は、組織と構成員の方向性が強く一致していることです。

たとえば、ある会社があり、そこにある社員がいるとします。会社がその社員を高く評価しかつ信頼関係していれば、定年まで、またはそれを超えても残って欲しい人材と考えるでしょう。

同じように、その社員も会社が自分の人生そのもののように感じ、全幅の信頼を寄せていれば、身体が動く限りはそこで働きたいと感じるでしょう。

労使間の方向性の一致とは、このような信頼関係を伴った状態のことであり、その形式化が基盤型コミットメント期間なのです。

一般的には、組織での所属期間の長さと基盤型コミットメント期間の適用しやすさには、相関関係が見られます。

もちろん、所属期間が短くても方向性が一致していて、経営幹部に抜擢される人材などに関しては、例外もあります。

3つのコミットメント期間のコンビネーション

上述のローテーション型、変革型、基盤型のそれぞれのコミットメント期間内に優劣はなく、逆に構成員の特性に応じて3つを適切に組み合わせることが重要なポイントになります。

たとえると、これらの組み合わせは合金をつくるための素材の配合割合のようなものです。

建築用の合金と工芸用の合金では、目的が異なるため、素材となる金属の配合は変わってきます。

人材の能力を最大限に活かすには、それぞれのコミットメント期間の個別的な組み合わせが求められるのです。

ここで、組織の立場でコンビネーションをデザインする際に、それぞれの型がどのようなメリットを持っているかを確認しましょう。

まず、ローテーション型は「規模の拡大」をもたらします。

このタイプは体系化されているため、大量の新入社員採用などにも対応できるからです。

次に、変革型は構成員にとっても組織にとっても「適応する力」の増加を生みます。

なぜなら、組織が所属する業界の技術の進化や顧客の嗜好の変化に適応するためには、その構成員の持つ適応力が重要だからです。

最後に、基盤型がもたらすものには「継続的なビジョン」があります。組織のビジョンを示すのはトップマネジメントの役割です。

10年先、100年先の組織のあり方を提言できる人材は、その組織のことをよく知り、これからもその組織とともに生きていく気概が不可欠です。

その意味で、基盤型コミットメント期間にある人は適任と言えます。

3つの型の組み合わせに関してのもうひとつのポイントは、組織内での人的構成にも考慮する必要がある点です。

特に、所属する構成員のなかで基盤型コミットメント期間の適用者は少数になるのが理想です。

基盤型は基本的に経営幹部やそれに準ずるような組織に長期間にわたって関わり続ける人材に向いています。

そのため、組織内での基盤型の割合が多くなることは、終身雇用型の従来の組織に近づいていくことになるのです。

論理的に考えても、組織での経営幹部のポストは少ないので、基盤型が一時的に増えたとしても、そのポストに着けなければ転職してしまうでしょう。

アライアンスを機能させるためのその他の要素

アライアンス型組織には、コミットメント期間の導入によって組織と構成員の関係を対等で透明性の高いものにすることのほかにも考慮すべきポイントがあります。

それは「ネットワーク情報収集力」と「卒業生ネットワーク」です。

ネットワーク情報収集力

この場合のネットワークとは、人的な交友関係のことです。

アライアンスの効果を高めるためには、組織の構成員の持つ個人的な人脈を、組織のために共有してもらうことが重要になります。

ネットワーク情報収集力が共有できることの効果は4つあります。

1つ目は、社外の情報源を活用できることです。

2つ目は、公開されない情報へのアクセスが確保できます。

3つ目は、セレンディピティ(偶然の出会い)によって予想を超えた事物の関連性を見いだせる可能性が増大することです。

4つ目は、多様な情報の集積によって新たなビジネスチャンスの発見につながることがある点です。

卒業生ネットワーク

一般的には、企業などの組織を退職したあとの「卒業生」のネットワークは、その企業とは無関係な組織として運営されています。

アライアンス型組織の卒業生たちであれば、そのつながりに出身組織を加えることで、双方にメリットがあるのです。

組織にとっての具体的なメリットは4つあります。

1つ目は、優れた人材獲得源になることです。

2つ目は、その人脈により有力な情報の源となります。

3つ目は、卒業生自身が顧客に転換することや、新規顧客の紹介が期待できる点です。

4つ目は、卒業生は口コミによるブランドの認知力向上のための強力なエージェントになり得ることです。

アライアンス型組織に変革することは時代の趨勢

既存の組織の限界を乗り越えるための次世代組織論のなかでも、アライアンスはユニークな面を持っています。

組織内で培った組織と構成員との関係を、その組織を離れたあとにも有効に活用していくという開かれたシステムを提案しているからです。

この考え方は株式会社などの営利追求型組織だけではなく、NPOやNGOなどの社会貢献型組織でも有効と言えます。

つまり、いかなる組織であっても構成員との関係を良好に保つ方向に舵を切ることが、その魅力を高め、生き残るための必須の条件になってきているのです。

採用も、定着も。
社員と会社が一体になって取り組む
働き甲斐のある会社づくり』を
支援します。

成長する会社の社員は、
全員が主体性に溢れ、自己実現と事業成長に
本気で
コミットする頼もしい人材。彼らに活躍して
もらうための土壌づくりには時間がかかります。
5年後、10年後のために、
働き甲斐のある会社づくり」、
今から始めませんか。